来春から社会人になる姪っ子からのリクエストで「PASMOと名刺入れが一体になったカード入れが欲しい」との事だったので作ってみた。
パスケースや名刺入れはそれぞれ単体では作ったことはあるけど合体させたものは初めて。
「うん、わかった」と軽く受けたもののPASMOは出し入れするために開口部が必要になるのでどう作るかちょっとだけ悩みました。
サイズは以前作ったものを参考にしてパーツを切り出し。
要望は赤との事だったので手持ちの1.6mm厚のヌメロをチョイス、内側はすべて1.2mm厚のタンローです。
この段階で、床面全体とあとでは磨きにくくなる部分のコバをトコノールで磨いておきます。
名刺入れの開口部は工作用紙で型紙を作ってそれに合わせてカット。
名刺をたくさん入れる部分の革は膨らみを持たせた立体成型するために水に5分ほど漬けて十分水分を吸わせておきます。
軽く拭き取ったら名刺サイズに切り出して角を丸く仕上げてある木型に被せてコーナーや端を伸ばしながらモデラで型を付けていきます。
一晩乾燥させたら木型にのせてカット、さらに紙の型紙のカーブにあわせてカットしておきます。
外側のパスが見える窓の周囲とカード入れの口の部分にはマルチステッチンググルーラーで飾りラインを引いておきます。
窓の部分にはクリアフォルダーを使っています。 PASMOを指で押して出し入れする長円型の窓を開けておいてから両面テープで外側に貼っておきます。
PASMOが入る部分の裏革の端は段差が出ないように革漉きしておきます。
今回は革を三枚重ねてある所もあり、プレゼント用なので縫い目は外側も内側もゆがむ事無くキレイに仕上げたいです。
いつもなら革を貼り重ねてからまとめて菱目打ちで穴を開けるのですがそれだとどうしても歪んでズレてくる事もあるので今回は外側と内側を別々に菱目打ちで穴開けします。
上下で穴がズレないようにガイドくじりで印を付けてから菱目打ちしました。
青く囲んだ部分は重なりますがPASMOを出し入れする口なのでそれぞれ別々に縫っておきます。
後は周囲を縫っていきます。
左右にカードポケットを付けて縫います。
縫い終わったらコバをツルツルになるまでトコノールで磨きます。
最後にピュアホースオイルを指で十分刷り込んで油分を補充して完成です。
出来上がった「パス&名刺カード入れケース」です。
中を開くと両サイドに名刺やカードが入れられるポケットが付いています。
さてこれをあげたら姪っ子は喜んでくれるでしょうか。
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コメント
有り難うございます!
メールの方にも書きましたが、本当にご親切に有り難うございます。貴重な資料や情報など、まだ若いライダーさん達にも伝えて行きたいと思います。
今後ともコロナツーリングバッグを宜しくお願い致します。
コロナ産業の戸塚様
はじめまして、メカ好きおじさんです。
コロナツーリングバッグ、私がバイクに乗り始めた1970年代にはツーリングするライダーには必需品でした。
当時はナビなどなかったのであのバッグ上面のポケットに道路地図を入れそれを頼りに走っていました。
鍵の掛かるリアボックスなどもなかなか買えないので財布やカメラなどの貴重品は目の届くコロナバッグに入れるのが最適でした。
それ以外の大きな荷物はリアの振り分けサドルバッグ、アーミーバッグに入れてましたね。
私の写真がお役に立てるならお使いいただいて構いません。
もう一度過去の写真の中からコロナバッグを使っているものを探してメールの方に添付して送らせていただきます。
レザークラフトの方はまったくの自己流ですがバイクや日常使いにも使えるものも作ってたのしんでいます。
これからもいい製品を作りつづけてください。
こちらこそよろしくお願いします。
はじめまして。
突然のコメント申し訳ございません。
コロナツーリングバッグを製造販売しております、コロナ産業の戸塚と申します。
下記リンク先の2010年7月の記事を、弊社のHPにリンクを貼っても大丈夫でしょうか?当時の貴重な資料として全国のお客様に見て頂きたくコメントを入れさせて頂きました。ご迷惑でしたら断って頂いて構いませんのでご検討宜しくお願い致します。
https://greenleaf.ddo.jp/wp/%e3%82%b3%e3%83%ad%e3%83%8a%e3%81%ae%e3%83%84%e3%83%bc%e3%83%aa%e3%83%b3%e3%82%b0%e3%83%90%e3%83%83%e3%82%b0%e3%81%8c%e6%96%b0%e5%93%81%e3%81%a7%ef%bc%81/
それから、カード入れの作業工程を拝見させて頂きました。丁寧な作りで素晴らしいです。私も元々は革職人の仕事で生計を立ててましたので、とても興味深い記事でした。
では、突然のコメント申し訳ありませんでした。今後とも宜しくお願い致します。