革を使ったブレスレットの作り方の紹介です。
「マジック編み」という一枚革に切り込みを入れて編むだけで三つ編みになるやり方を紹介しています。
アニメの登場人物が付けているものを、実際に製品化したものがあったそうですが、現在は販売されていないらしく手に入らないので作って欲しいと頼まれたものです。
製品の写真を見てみるとこれなら私にも作れそうだと思い引き受けました。
【材料と工具】
使った材料です。
白と薄茶色の柔らかめの革、細くて丸い革ひも、それにウッドのビーズです。
白い革 : 幅1.5cm×長さ25cm 1本
薄茶革 : 幅1.5cm×長さ22.5cm 1本
細丸革ひも : 長さ1m
ウッドビーズ : 2個
色付きの革とウッドビーズは家にあったものを利用、白い革と革ひもだけ購入しましたが、端切れ革が100円、革ひもが300円ほどでした。
道具はカッターだけでも出来ますが、丸穴開けのポンチ(2mmφと3mmφ)とグルーガンがあれば便利です。
【作り方】
最初に使う革の裏面(床面)の毛羽立ちを押さえるためにトコノールを塗ります。
指で塗ったあとにプレススリッカーで平らにならします。
奥のグレーの革が白い革の床面に塗ったもので、手前の薄茶の方はテスト用にぬらずに編んだものです。
これらはどうしてもやらなければならないという訳ではないので省略しても構いません。
トコノールが乾いたら、革にカットする印をつけます。
今回作る作品では、白と薄茶の二つの三つ編みの革を重ねています。
外側の長い方を白い革で作りますが、サイズは幅1.5cmで長さは25cm、両端から1cmのところから5mm幅で二つの切り込みを入れて三本にします。
内側の薄茶色の革の方は少し短めにしますので、幅1.5cmで長さは22.5cm、同じくき二つの切り込みを入れておきます。
この時に切れ込みの端の部分にあらかじめ2mmφのポンチで穴を開けておくと、それ以上裂けるのを防げます。
この革を三つ編みにします。
一般的には三つ編みは三本のひも、あるいは一端だけがつながったもので編んでいきますが、今回は両端がつながったもので編みます。
編み方は普通の三つ編みと同じで、少し編んだら反対側を輪の中に通してひねれている部分を処理しているだけです。
例えば、「右」「左」「右」と「三回」編んだら反対側の端を輪の中に通し、さらに「左」「右」「左」と「同じく三回」編んで反対側をもう一度輪に通すとねじれが無くなります。
わかりやすいように動画でご覧ください。
これを繰り返していき終わりの方まで編んだら、全体を少しほぐして全体の網目の密度を整えて完成です。
外側に使う白い革と内側の薄茶の革の両方の三つ編みが出来たら、ぞれぞれの端を革ひもで縛って留めます。
まず革ひもの端に二重結び玉をつくりその内側にウッドビーズを一つ通します。
先ほど編んだ二本の革を白を上にして重ね、端を折り返します。
この部分の網目の間から革ひもを通して20cmほど出しておきます。
革ひもを三つ編みの上から五、六重になるように巻き、最後の部分は裏側でその前のところの内側に通して絞って留めます。
これだけだとほどけてくるので、グルーガンや木工用ボンドを塗って固めておきます。
反対側も同様に処理します。
これを結べば完成なのですが、頼まれたアニメの製品の写真を見ると三つ編みした革の途中にロゴを刻印した金属製のプレートがはさんであります。
アルミ板をカットしてエッチング処理して研磨すれば、近いものも出来るでしょうけどちょっと大変なのでもっと簡便なもので対応します。
まずはパソコンのグラフィックソフトで似たようなロゴを作画します。
これを一般のインクジェットプリンターでプリントしますが、この時にパソコンショップで売られているシルバーのメタリックシールペーパーに印刷します。
これは金色や銀色のシートの上に印刷して、保護用に付属している粘着式のクリアシートで覆うものなので多少の耐水性や対摩耗性があります。
これを適当な革の端切れの上に貼って、3mmφのポンチで二カ所穴を開け、カッターで穴をつなげて三つ編みを通せるようにします。
白と薄茶の三つ編みしたパーツを重ねて、ウッドビーズを結び留めした革ひもを通します。
20cmほど外に出してから三つ編み部分の周囲を五、六重に巻きます。
端の部分は一つ前の中に通しますがこのままではほどけてきますので、グルーガンや木工用ボンドで固めておきます。
両端を適当な長さに帳結びで結んでできあがりです。
できあがったものを見せるととても喜んでくれました。
市販されていたものと遜色ないと言われました。
プレートが金属でないのは残念ですが、その分シンボルマークを入れるなど一つだけのオリジナルにしましたのが良かったようです。
ところで今回のように、アニメのキャラクターなどの著作権のあるものを自作した場合、著作権侵害になるのでしょうか。
この件に関しては「コスプレ」の衣装の世界では既におおいに議論されています。
著作権法では、
「著作物を複製する権利(著作権法第21条)や変形、映画化などの権利(著作権法第27条)を専有するのは著作者」のみと定めています。
つまりコスプレ衣装や小物などを作成することは、厳密には「複製」と見なされ「違法」となります。
ただし、「私的使用のための複製」として、個人的に又は家庭内その他これに準ずる限られた範囲内において使用すること(以下「私的使用」という。)を目的とするときは、(中略)その使用する者が複製することができる。」となっています(著作権法第30条、第41条)。
アニメやゲームなどの衣装や小物を自分で作って着るだけなら「私的使用」の範囲内ですが、これを販売したり報酬のある撮影会などに使用すると問題になりそうですね。
今回はアニメ上の小物で製品化されていたものをマネして作成したものですが、個人または家庭内その他に準ずる範囲内で楽しむものですから大丈夫だと思います。
まあ、販売に耐えうるような仕上がりではないのですけどね(笑;
※ この記事は、「レザークラフト」「スマホケース」などの検索で来ていただく方が多くいらっしゃいます。
このサイトをご覧になった方、出来上がりの作品をご覧になった方から「自分は初心者だから、こんな風には出来ない」とご意見をいただきました。
でも私もレザークラフトを始めてまだ四年目、今まで作った作品も五、六点です。
ほんの少しがんばってみれば、皆さんでもきっと出来るはずです。
「それなら出来そうだな」と考え、ぜひレザークラフトを始めてみてください。
最初は小さな作品から。。などと言わずこれと同じような”スマホケース”もこのサイトの記事のとおりにつくれば完成出来ますヨ。
※ レザークラフトをやるなら手縫いセットとレーシングポニーは必需品です。
コメント
DON さんへ、
出張のために返信が遅くなりました。
こういう「手作り」ものは何でも好きです。
編み方もなんとなくやってみたら出来ました。
割とカンタンに出来ますよ。
すなこ。 さんへ、
レザークラフトの作品は、
素人が作ってもプロの手作りと
そんなに遜色なく仕上がるので、
(と自分では思っています)
スマホケースやウォレットケースなど
普通に愛用しています。
ヌメ革は使い込むほどに味が出ますね。
著作権も自分で作って楽しむ分には
それほど問題にはならないのかなと思っています。
どもどもです(^^)
ご自身で作られた物を見につけられるなんて、
めっちゃステキングですね♪
meもこぎん刺しを使った小物を、
携帯のストラップにしています。
長く付けていると、少しずつ痛んでいくんですが、
それはそれで味が出て、イイ感じになってくれます。
著作権等の問題は確かに悩みますね…。
どの程度勉強しないとダメなんですかねぇ(^^;)
手先が器用ですね(^^)v
自分の場合は途中で「まぁ良いか」ってなってしまいますけど(^_^;)