15cm角の極小レイアウトを作る-Vol12-ワールド工芸のデキ3を作ってみた

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今作っているCDケース並の15cm角の極小レイアウトに走らせることの出来る車輛はR55mmの急カーブなので、津川洋行のコッペル1号機改と自作した2軸の木材運搬車、それに木曽新鉄道の制動車カブースだけです。

レイアウトのテーマ自体が「山あいの風景、森林鉄道」なのでこれでもいいのですが出来れば走行可能な車輛はもう少し欲しいですね。
本来なら森林鉄道のディーゼルか電気機関車なんでしょうけど、今回はワールド工芸製の銚子電鉄のデキ3号の組立キットを買ってしまいました。
少し前からネットで探していたのですが、再生産品ということもあってなかなか在庫のあるお店が見つかりませんでした。 ようやく販売が再開されたようなのでポチッとしちゃいました。

ワールド工芸のキットといえば金属ボディのものが多いそうですがこれはプラシリーズなのでお手軽に組めそうです。

デキ3の車体自体は前後が同一なのでプラパーツもランナーに付いた部品が二つ入っていました。
調整が必要な動力部は組み立て済で縦置きモーターで前後の車輪を駆動しています。 一見、津川洋行のコッペルに似ていますがギアは一組多いようです。
他にはウエイトとエッチングパーツ、窓枠の方は白く塗装済です。
ボディの黒と窓枠の白がありますので塗装しない素組みでも一応形になりそうです。

パーツはプラモデル同様、ニッパーでランナーから切り離しバリは金ヤスリとサンドペーパーで削っておきます。

全後部には尾灯を取り付ける穴を0.8mmのピンバイスで開けておきます。 穴開け加工はここだけです。

ここまでプラパーツと書いてきましたが、これはプラモデルとが違うABS製です。 そのためプラモデル用の接着剤では接着出来ません。
ウチには30年以上前に購入した矢崎のエレクター用のサンアローという接着剤があり、これならABSでも接着可能です。 あまりに古いので使えるか心配でしたが30年の時を経てもしっかり接着出来ました。

ところでキットを注文した後で大問題に気が付きました!
トンネルポータルはグリーンマックスの非電化用のものを使っているのですが(車輛以外で市販品を使っているのはコレだけです)、極小レイアウトに被せるカバーの高さも同じ15cmにしているので山を作って上に木を植える事を想定して高さを短くカットしていました。
トンネルポータルの製品パッケージにも「パンタグラフ付の車両を通過させると、接触・破損のおそれがありますのでご注意ください」とありました。

実際に仮組みして通してみるとビューゲルなどを乗せなくても屋根さえもポータルの接触して通過出来ません。
これは何とかしなくては!

さらに悪いことには自作したヤード用のポイント部分で右側の車輪横のスカート部分が接触していました。

対策としてやったことは、まず車体を下げる為に前後の部分を少し削りました。
さらに左右のスカートの下部もカットしました。

そしてトンネルポータルに付いては既に山が出来てしまっているのでかさ上げすることは出来ません。
ポータル入り口の上部とその左右をリューターで削って通過出来る高さを確保しました。

動力部にウエイトを乗せますが金属のままなので薄みどり色に塗装します。 モーターの配線が見えてしまうのでそこだけマスキングテープで覆ってその上から塗りました。

またカプラーですが付属しているパーツは一般的なアーノルドタイプですが大きすぎてバランスが悪いのと、このレイアウトで走らせる車輛はすべてKATOの車間短縮ナックルに変えていますのでデキ3もそれで統一しました。

キットに付いていたカプラー保持パーツでは首の部分が短いこのカプラーには使えませんでしたので改造します。
短縮カプラーのステー部分にドリルで0.5mmの穴を貫通させ真鍮線を通して曲げます。
これを台車部分の穴に差し込み固定します。

ボディはつや消し黒の筆塗りです。

このままではおもちゃっぽいのでウエザリングを施します。
ボディのエッジには銀色で、車体下部には土埃の巻き上げのサンドカラーを付けました。

窓枠の白いエッチングパーツはGクリアーの接着剤を溶剤で薄めて塗りやすくして貼り付けました。

窓枠は組立説明書には前後とドア部のそれぞれで計4枚カットするようにありましたが、薄いOHPフィルムをカットして紙に四面分をつなげて図面を書いてその上に置いて折り筋を付けた上でカットしました。

これを折り曲げて使います。

特に接着しなくても車体の内側にピッタリと収まりました。

実際には外側から見ても小さすぎるのと内部のすぐ近くにウエイトがあるのでガラス自体はほとんどわかりません。

さて問題のビューゲルです。
車体の車高を下げトンネルポータルも削りましたが、それだけでは組み立て指示どおりには取り付け出来ません。 といってビューゲルやポール無しはやはり寂しいです。

そこでビューゲルの支持パーツによる立ち上げパーツは使わず、ビューゲル本体やサポートパーツもすべて水平に畳んだ状態ということで形だけ乗せる事にしました。
ビューゲルの根本の丸い膨らみを半分に削り差し込む台の高さも削りました。

こうして全く寝たままの状態ですが一応ビューゲル付きという事が出来ました。 実車とのリアル感はなくなりましたが仕方ないですね。

ワールド工芸のNナローゲージのデキ3キットの完成です。
指の第一関節の上に乗るほどの小ささです。 津川洋行のコッペル1号機も小さかったですがあれは車体の長さは約3cm、このデキ3はさらに短い2.5cmほどです。

車高を下げあれだけ寝かせてようやくトンネルを通過することが出来ました。
ポータルの入り口をルーターで削ってガタガタになっていますが森林鉄道ということであまり気にしていません。

とりあえず木材運搬車とカブースを牽引して走行してみました。
実際にはこんな編成はないでしょうから、いずれ2軸の車体を使って超短い客車を作ってみたいですね。

最後に、コッペル1号機とデキ3の重連編成です。
現在までの極小レイアウトの作成状況です。 この後細部に緑を植え山に木を植えていくつもりですが、この山のままでもいい感じかなとも思ってしまいます。
でもそうすると「森林」鉄道じゃなくなってしまいますね。

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