今回は、原付50ccバイクで行った東北一周のツーリングの巻。
バイクに乗り始めてから、オートバイ雑誌をいろいろと読んだ。
「オートバイ」「モーターサイクリスト」「ヤングマシーン」「750ライダー」。。。
雑誌には読者が各地に旅行に行った時の旅行記=ツーリングレポートが必ず載っていた。
それまでの旅行と言えば家族で電車で行くものか、修学旅行くらいしかしていなかった自分だが、「がんばればどこへでも行ける魔法のじゅうたん」を手に入れた今、自分もどこかに「旅」をしてみたくなった。
どうせ行くなら野宿がいい。
キャンプ用品はなにも持っていなかったから、とりあえず赤い寝袋だけ買った。
原付のキャリアに積めるように少しフンパツして小型になるものを選んだ。
ルートについては、
1.当時父が長野に単身赴任しており、車で実家に戻っていた父と一緒に長野まで走る。
2.次に長野でクラブの合宿をしているのでこれに参加。
3.その後は新潟で日本海に出て、秋田-青森と周り、岩手-宮城-茨城と回って東京まで戻ってくるルートに決定した。
かかる費用は、合宿参加のペンション代のほかはガソリン代と食事代だけの予定だ。
初めて原付に乗り始めてから3ヶ月たった、1978年8月1日、リアキャリアに荷物を満載して父の運転する車と一緒に自宅を出た。
タンクバッグの中は貴重品や地図、サイドバッグの中はバイクの修理道具や雨合羽、リアキャリアに積んだのは、防水対策&タープのかわりに使うバイクのボディカバーに包んだ寝袋と着替え。これで全部。
原付の制限速度に合わせてもらって父の車の前をR254号線で長野を目指す。
天気は晴れ。
初めて関東地方を超えての遠出となった。
なんとか長野県佐久の父の赴任先に着き、父と祝杯。
翌朝、父に見送られ斑尾で合宿しているクラブ仲間のいるペンションを目指す。
国道117号から斑尾山を登るのだがふもとの飯山駅に来るだけでも50ccのエンジンには相当きつい。
雑誌で読んだのだが空冷エンジンをより冷やすにはエンジンのフィンの面積を増やせばよいのでアルミの洗濯バサミを付けると良いと書いてあった。
(※これは多分効果はあまり無いでしょう)
そのとおり実践していたがエンジンの熱ダレは厳しく足元が異常に熱い!
「斑尾山に登る前にこれはなにかでエンジンを冷やした方がいい」と勝手に解釈して、エンジンに水をかけて冷やそうと思った
(良いコはマネしない事)
水がないので仕方なく自販機でジュースを買ってこれをエンジンやエキパイに掛けた!!
(良いコは絶対にマネしない事)
ジュー!と音とともにエキパイが黒くなってしまった!
水と違ってジュースには糖分がある。それが焦げ付いてエキパイやマフラーを焦がしてしまったのだ。
なんということか!
熱くなったエンジンを水で急に冷やすのも良くないが、ジュースは絶対に止めた方がいい。
経験者が言うのだから間違いない。
結局、それほどひどくはなくすんだので、エキパイは金属磨き(ピカール)で磨いて元のようになった。
気を取り直して斑尾山を登る。
ほとんどローギアしか使えない。
なんとか辿り着き合宿に合流。
二晩飲んで騒いで翌朝皆で飯山まで降りてきた。
前回ブログの「飯山で疾走するCB50」はこの時撮影したものです。
あの写真では、腕の日焼けがいかに毎日バイクに乗っていたかをあらわしていますね。
ここで仲間と別れを告げ、また一人になって新潟の日本海を目指す。
実は新潟には父方の実家のお墓がありここに墓参りに来るのが目的だった。
新潟には幼少時代に来て以来だ。
墓参りを済ませ、日本海沿いを北上、新発田、村上と進む。
夕方には秋田駅に到着。
今晩の宿はこの「秋田駅」だ。
駅で野宿することを「ステーションホテルに泊まる」と言っていた。
今はどうなんだろう?
実はこのブログのタイトル「野宿で行く~」とあるが実は野宿した回数は多くない。
この秋田駅が初めての寝袋利用だ。
写真は翌朝の風景だがここに写っている、
・バイクのライダーも
・自転車の旅行者(輪行者)も
・写真にないがバックパッカー(カニ族って今言わないの?)
みんな一緒に駅で野宿した仲間です。
さらに北上を続け、男鹿半島から青森県へ。
いよいよ本州最北まで来た。
「50cc原付でも、山があろうがガンバれば日本中どこでも行ける!」は実感できた。
青森駅でも野宿。
野宿するのも慣れてきた。
しかし秋田駅も青森駅も、さすがに30年前と今とではだいぶ変わったな。
青森駅で一緒になったライダーから「一緒に北海道を走らないか?」と誘われたがさすがにすこし疲れて風邪を引きそうな気配があったので残念ながら辞退した。
実はいまだにこの事を後悔している。
というのもあれ以来、バイクで北海道を走る機会が無いのだ。
この時、少し無理してでも北海道に渡っていれば。。。
そう思うとちょっぴり残念である。
でもハーレーに乗っている今こそ、北海道に行きたいと強く思う。
青森から太平洋側に移動し、岩手から東京を目指す。
最終日は気仙沼から東京まで約500kmを一気に帰ってきた。
朝バイクで出発したのが6時頃、それから食事の時だけ休憩して家に着いたのが夜の8時過ぎ、なんと14時間バイクに乗り一般道をひた走った。
おかげでお尻はあせもだらけ。
さすがにこれ以上のツーリングはキツイと思った。
でも今回のツーリングでまた一段とバイクが好きになった。
「自分がガンバって走った分だけ、行きたい所に行ける!」そんなバイクのツーリングは素敵だと思う。
今回のツーリングではバイクのパンクやエンジン不調等のトラブルもなくまた天候にも恵まれたため、初めてのツーリングだったからこその感想かもしれない。
このバイクは非常に燃費のいいバイクで、リッター60km以上走った。
どんなに悪くても50km/lを下回る事は無かった。
燃料タンクは6.3lだったので満タンで300km以上走ることができた。
当時、ガソリンは70円台だったので満タンにしても500円でお釣りがくるほどだった。
CB50JX-1は約1年乗っていたが、翌年ホークCB250Tに乗り換えることになった。
でも私をバイクという新しい世界に連れて行ってくれたバイクだけに思い出深いものがある。
いまだに当時のパンフレットは大事にとってある。
この「東北一周」のツーリングの想い出とともに。
コメント
かめきちさん、
初めまして。
最近バイクに乗る人達の平均年齢はあがってますね。
私たち世代もガンバッテいますよね。
>枚目の写真の バックの山はどこでしょうか?
あれは国道254号線、長野県と群馬県の境です。
山は「荒船山」で、通称「軍艦山」と言われています。
軍艦、特に空母のように見えますね。
関西からでもアプローチ可能でしょうか。
今は何に乗っていらっしゃるのですか。
バイクはそれぞれ良さがありますが、
ハーレーにはハーレーの良さがあります。
「ハーレーが一番」みたいな考え方は好きではないので
いろんなバイクの人と交流を深めたいですね。
またお待ちしています。
かめきちさん、
初めまして。
最近バイクに乗る人達の平均年齢はあがってますね。
私たち世代もガンバッテいますよね。
>枚目の写真の バックの山はどこでしょうか?
あれは国道254号線、長野県と群馬県の境です。
山は「荒船山」で、通称「軍艦山」と言われています。
軍艦、特に空母のように見えますね。
関西からでもアプローチ可能でしょうか。
今は何に乗っていらっしゃるのですか。
バイクはそれぞれ良さがありますが、
ハーレーにはハーレーの良さがあります。
「ハーレーが一番」みたいな考え方は好きではないので
いろんなバイクの人と交流を深めたいですね。
またお待ちしています。
ときどき見ています 同年代の関西人です
2枚目の写真の バックの山はどこでしょうか?
日本のミニギアナ高地の様で ひじょう~に行ってみたいです
よろしく お願いします
わたしも 次はハーレー欲しいです。
ときどき見ています 同年代の関西人です
2枚目の写真の バックの山はどこでしょうか?
日本のミニギアナ高地の様で ひじょう~に行ってみたいです
よろしく お願いします
わたしも 次はハーレー欲しいです。
車で行くのはドライブだけど「旅行」
バイクで行くのはやっぱり「旅」という言葉が似合う。
それが家の近所のまだ行った事の無い路地を探すだけだったり
日帰りで気分まかせで走るだけだったり、
たまたま信号で横に並んだバイクとしばらく同じ方向に走るだけだったり、
もちろん、キャリアに寝袋積んでコンパス頼りに走るのも、
みんなそれぞれの「旅」
車で行くのはドライブだけど「旅行」
バイクで行くのはやっぱり「旅」という言葉が似合う。
それが家の近所のまだ行った事の無い路地を探すだけだったり
日帰りで気分まかせで走るだけだったり、
たまたま信号で横に並んだバイクとしばらく同じ方向に走るだけだったり、
もちろん、キャリアに寝袋積んでコンパス頼りに走るのも、
みんなそれぞれの「旅」
先輩、すごいっす。
映画の様な体験ですね~。「旅行ではなく、旅」という感覚、読んでいて伝わってきます。
北海道ツーリンング!いいですね、ライダーの夢ですよね。
四国からは・・・遠い! 私はまず四国一周して、その後は九州かなぁ。・・・どちらも、今はまだ妄想です(笑)
先輩、すごいっす。
映画の様な体験ですね~。「旅行ではなく、旅」という感覚、読んでいて伝わってきます。
北海道ツーリンング!いいですね、ライダーの夢ですよね。
四国からは・・・遠い! 私はまず四国一周して、その後は九州かなぁ。・・・どちらも、今はまだ妄想です(笑)
仙人さん、
大きなバイクでのツーリングにはその良さが
また、小さなバイクではそれなりの良さが
それぞれありますね。
私も生まれて初めてバイクに乗ってから
3ヶ月目で、しかも野宿は初めてのツーリングに出ました。
あれはやはり「旅行」ではなく「旅」だったと思います。
そうですか、やはり北海道は「見るだけ」だったんですか。
今度お互いに北海道、行きたいですね。
仙人さん、
大きなバイクでのツーリングにはその良さが
また、小さなバイクではそれなりの良さが
それぞれありますね。
私も生まれて初めてバイクに乗ってから
3ヶ月目で、しかも野宿は初めてのツーリングに出ました。
あれはやはり「旅行」ではなく「旅」だったと思います。
そうですか、やはり北海道は「見るだけ」だったんですか。
今度お互いに北海道、行きたいですね。
お~~~CB50で東北を回ったんですね!凄い~
私なんかCBから十何年たって大型免許を取って初めて東北を同じく2週間回りました!
同じ新潟経由で青森の津軽や下北、奥入瀬へ。
で、本州の真ん中下って又新潟から日本海伝って大阪まで帰りました。
あんな旅をいきなりやったとは!
私も北海道を見て帰ってきました。
同じく、いつかは渡りたいです!
お~~~CB50で東北を回ったんですね!凄い~
私なんかCBから十何年たって大型免許を取って初めて東北を同じく2週間回りました!
同じ新潟経由で青森の津軽や下北、奥入瀬へ。
で、本州の真ん中下って又新潟から日本海伝って大阪まで帰りました。
あんな旅をいきなりやったとは!
私も北海道を見て帰ってきました。
同じく、いつかは渡りたいです!
昔のツーレポ(ツーリングレポート)を
懐かしく語るようになったら、
やはり「おじさん」なんです。
でも、まだまだ続きますよ。
「四国・九州3週間野宿で5万円の旅」なんていうのも。
自分の生きた証ですから。
自己満足のために公開して残しておきます。
テツママンさん、
バックパッカーは、大きなリュックを背負っていて
人の多いところでは邪魔になるので
横になって歩いていたから「カニ族」なんですね。
ばんさん、
昔のものも結構残っていますね。
自分が乗ったバイクのカタログはCB50以外にも
ほとんどとってあります。
ばんさんの旅の想い出も、いろいろ出てきましたね。
こんど、ブログでぜひ聞かせてください。
昔のツーレポ(ツーリングレポート)を
懐かしく語るようになったら、
やはり「おじさん」なんです。
でも、まだまだ続きますよ。
「四国・九州3週間野宿で5万円の旅」なんていうのも。
自分の生きた証ですから。
自己満足のために公開して残しておきます。
テツママンさん、
バックパッカーは、大きなリュックを背負っていて
人の多いところでは邪魔になるので
横になって歩いていたから「カニ族」なんですね。
ばんさん、
昔のものも結構残っていますね。
自分が乗ったバイクのカタログはCB50以外にも
ほとんどとってあります。
ばんさんの旅の想い出も、いろいろ出てきましたね。
こんど、ブログでぜひ聞かせてください。
ついに野宿旅行記の登場ですね!
あはは~洗濯ばさみは付けましたねー
HONDAのあのエンジンは本当にタフでした。
どんなに無茶しても潰れませんもんね。(ジュースかけてもw)
しかし、メカ好きさんは当時の物を大切に保管されているんですね。
私は写真くらいしかないですね。
今回のページのおかげで
私も野宿であった色々な事を思い出しました。
夜中浜辺で豪雨にあって手漕きボートを裏返して寝たこと。
厳冬の京都北山で一睡も出来ず目覚めるとシュラフが凍ってたこと。
四国からの帰りのフェリーで手持ち金5円だったこと。
お互い若い時にしか出来ない事をしておいてよかったですね。
ついに野宿旅行記の登場ですね!
あはは~洗濯ばさみは付けましたねー
HONDAのあのエンジンは本当にタフでした。
どんなに無茶しても潰れませんもんね。(ジュースかけてもw)
しかし、メカ好きさんは当時の物を大切に保管されているんですね。
私は写真くらいしかないですね。
今回のページのおかげで
私も野宿であった色々な事を思い出しました。
夜中浜辺で豪雨にあって手漕きボートを裏返して寝たこと。
厳冬の京都北山で一睡も出来ず目覚めるとシュラフが凍ってたこと。
四国からの帰りのフェリーで手持ち金5円だったこと。
お互い若い時にしか出来ない事をしておいてよかったですね。
泣けてきそうないい思い出の話とバイクですね。。。
北海道はやはり憧れますね。
ハーレーならなおさら!
ちなみにワタシと同じ職場のお姉さま(シルバーウィング乗ってる人)の息子さんは北海道で結婚式をあげたのですが、そこまで彼女共々ハーレーに乗って無事式を済まされたそうです。
ってバックパッカーってカニ族って昔言われてたのか・・・ここは勉強になるなぁ・・・(メモメモ