以前書いた後付のヤッコカウルに取り付けた、自作のインナーパネルについてのお問い合わせのコメントをいただいたので、参考(?)までに製作工程を書いてみます。
写真でも見たとおり、さらに実際に実物をご覧になった方はわかると思いますが、かなりの稚拙な「工作」レベルのものであまり自慢してお見せするものではないですが、まあ「こんなモノを作って付けてるハーレー乗りもいるよ」って事で笑わずに暖かい目で見てやってください。 (禁、細かいツッコミで。。笑;
ツーリング仕様にしようと、FLSTCにファントムフェアリング(通称やっこカウル)を付けてのはいいのですが、前から見ればツーリング系の姿に満足していましたが、どうしてもライダーから見えるインナー部分が寂しくて仕方なかったのです。
昔のFLH系ハーレーは、こんな感じで内側はスカスカでここにステーを渡して各種メーターを装備していたようです。
実際に、私のやっこカウルを付けるきっかけとなった大先輩のオノジさんは、ここにメーターをいっぱい付けてカッコよくアレンジされていらっしゃいます。
また、キジマやHD亀戸からはこのインナー用のパネルも出ているようですが、搭載されている機能が私の好みと違うので、完全自作する事にしました。
FRP成型の技術があればもっとかっこ良く立体造形が出来るんでしょうけど、そのレベルには全然達していませんので、簡単かつ安価な木工作+PP貼り付けで作りました。
インナーパネルに搭載した機能としては、
・タコメーター
・デジタル電圧計
・デジタル温度計
・レーダー
・フロント部に取り付けた動画撮影ビデオユニットの電源/REC・STOPスイッチ
・音楽再生(スピーカー&MP3オーディオ)
です。
やっぱりこんな機能を載せようとしたら、自作するしかないですよね。
実はこのインナーパネルは三作目のものです。
今までのものより多少とも立体的にして見栄えを少しだけよくしたつもりです。
まず、パネルのベースとなる部分を耐水ベニヤで作ります。
中央部分は、より立体的になるように何枚かに分割してあります。
これらを組み合わせてみます。
組み立てたら、防水と耐久性を高めるために塗装します。
見た目は上からプラスチック板を張りますので、防水対策がメインになります。
両サイドの部分は立体的に見せるためにカバーを付けます。
まずは、チラシで型紙を作ります。
型紙に沿ってプラスチック板を取り付けます。
これは少し厚めで柔軟性のあるレザック模様の入ったものを使用しています。
表面全体に同じくプラスチック板でカバーしていきます。
ベニヤ板の土台の上に、やわらかいカーブを作っていきます。
取り付け方法は強粘着の両面テープに、プラスティックの内装固定用のピンで行っています。
裏側に機材一式を納めた台形のボックスと連結するための飾りボルトで四隅を留めています。
仮にタコメーターと片側のスピーカーをあててみました。
インナーパネルのヤッコカウルへの固定は、パネル後ろのボックスの上部二箇所の金具と、ヤッコの丈夫ステーを、脱着式の大きめの結束バンドで吊り下げ、ヤッコの左右ステーに金具を挟み前後のブレを防いでいます。
ハーレー本体との配線も、12VACC電源のプラス線とアース線、それにタコメーター用の信号線の三本だけをコネクタで接続しています。
こういった構造なのでヤッコカウル本体も含め、ハーレーからの脱着は、一切の工具無しでツーリング先でも1分以内に可能ですので、メンテナンスも簡単に出来ます。
横から見たところです。
スピーカーの上に、雨除けとデザインのヒサシをつけてあります。
走りながら音楽を聴く習慣のあまりない私ですが(バイクだけでなくクルマでも)、カッコよく見せるために音楽を再生出来るようにしました。
本来ならバイク用の防水スピーカーも、メーカー各社からオプションだったりアフターパーツで出ていますので、それお使った方がいいと思います。
今回は「鳴ればいい」的なものなので、もっと簡単かつ安価な方法でやってみました。
使ったスピーカーはバイク用の電源、12Vで動くものだと探すの面倒なのと価格が高くなるので、安いパソコン用のスピーカーを使いました。
そのままでは当然、雨に濡れてしまうと使い物にならなくなるので、まずは前面のメッシュパネルを外して気休め程度の防水スプレーをコーン紙にたっぷり吹きかけておきます。
たぶん効果は一時的なもので意味はないでしょうね(笑;
その上に、極薄いビニールを貼って防水対策とします。
この時、ピンと貼ってしまうと音が聞こえにくくなりますのでたるませながら、かつスキマから雨水等が浸入しないようにします。
スピーカー本体とコードは、つなぎ目の所を防水用の黒いコーキング剤で処理します。
スピーカーは振動で脱落しないように金具で固定し、タコメーター、電圧計、温度計、レーダーを固定します。
レーダーの警告音が聞き取りやすいように、中から配線を取り出しスピーカーに接続してあります。
この状態で1年以上経過して何度か雨の中の走行もしましたが、防水面や振動での落下もなく普通に使えています。
このスピーカーは5Vで作動しますので、自動車用の12Vシガレットソケットタイプの12V→5Vダウンコンバーターを手に入れます。
普通に売っているものだと1000円くらいですが、旧タイプの携帯充電用とかの型落ち品だと100円か200円で手に入ります。
どうせスピーカーの電源端子に直結するのでこれで十分です。
常時駆動させても無駄なので、前面パネル右下に四角い銀色のプッシュスイッチで5V出力のオン/オフが出来るようにしておきます。
音源については、携帯用のMP3プレーヤーを使います。
ipodやウォークマンもありますが、雨に濡れたり紛失しても惜しくないように、アキバで数百円で買った大陸製のマイクロSD使用のMP3を使っています。
形は第4世代iPod shuffleそっくりの小ささなので、革で作った小さなポケットを前面パネルの左下(写真ではナビの後ろに隠れてしまっています)に貼り付けて、ケーブルをスピーカーにつないでいます。
使い勝手ですが、やはりハーレー純正やメーカーの防水スピーカーとは比べるまでもありません。
一番のネックは音量の小ささです。
録音するMP3が音が割れる直前までレベルを上げ、スピーカーもかなり大きな音にしてやっと、一般道のクルージングで聴こえるレベルです。
車速感応なんてものもありませんので、手動でボリュームを調整します。
でもこの状態でも車外から聞くとけっこう迷惑になりそうです。
やはり市販の防水スピーカーを使われるのが一番いいようです。。というオチです(笑;
それでも、郊外の道をステッペンウルフの「ワイルドで行こう」なんかを聞きながら流しているのは気分がいいですね。
一緒に搭載している、タコメーターやレーダー、温度計、電圧計は、走行状態を知るのに役立っています。
また、動画撮影用のスイッチも好きな時に録画の開始、停止が簡単に出来て便利です。
こういう、自分にとって使いやすいようにカスタマイズ出来るのが、自作の醍醐味ですね。
【関連写真】
ブログ仲間のオノジさんの多連メーターパネルです。
http://blogs.yahoo.co.jp/onog225/30036093.html
※ FLSTC ヘリテイジにファントムカウル(やっこカウル)を付けるなら
コメント
かえる十兵衛 さんへ、
FRP加工が出来ると、もっとフィットしたカッコいいデザインで
作れるんでしょうね。
複雑な曲面で構成されたデザインでやってみたいです。
表面デザインや色を自由に選べるのも自作の醍醐味でしょうね。
ヒョウ柄とかの生地だと、雨た太陽光など、
対候性が劣るでしょうけど、
爬虫類柄のレザーなら可能でしょうね。
一回、やってみますか。。ハハ(笑;
作るたびにクオリティが上がっているのが分かりますね(^^)
今回のものは左右のR部分の処理が秀逸です!!!
よくシワにならずに造れるなぁ~と感心します 凄いですね
今度造るときには、革張りなどどうでしょうか?
ヘビ・ワニ・トカゲなど爬虫類をアクセントに入れると面白いかも・・と
思いながら楽しく読ませていただきました(^^)
これからも自作改造を楽しみにしています♪