使っているロングウォレットがだいぶくたびれてきたので新しく作る異にしました。
今までのモノは表にパイソン柄を縫い込んでいましたが、今度のモノはカービングを入れてみようと思いました。
カービングは4年前に一度チャレンジして、あまりの出来ばえの酷さに自分自身愕然としてしまい、それ以降一度もやっていませんでした。
でも、「縫い」と「かがり」はそれなりに出来ているつもりなのでやはりレザークラフトを趣味としている者としてやはりカービングは避けて通れないと思い、今回チャレンジすることにしました。
まずは参考本の載っている型紙をトレーシングペーパーに写します。
ロングウォレットにするために、型紙を左右反転して写し取ります。
使う革はロングウォレットの本体にするので厚さ2.5mmのヌメ革です。
革の銀面を水で濡らします。 カービングする部分だけ濡らすとシミのようになってしまうので全面を濡らします。
濡れた状態でトレーシングペーパーからくじりで革に筋を付けます。
スーベルカッターでカットしますが、その前に必ず「砥ぎ」を行います。
初めての作品でキレイにカーブをカットできなかった原因の一つは買ったままのスーベルカッターを使い、研がなかったからというのもあります。
板に貼った革の床面に青棒を油と一緒に塗り付けココで砥いだ後は、板の反対面に貼った銀面でさらに砥ぎます。 昔の床屋さんが髭剃りをする時に革でナイフを砥ぐのと同じです。
砥ぐだけで下の写真のようにカットされる深さが全く違ってきます。
※参考記事「スーベルカッターを自作の青砥で研ぐ」
トレースした線に従ってスーベルカッターでカットしていきます。 始めの場所と最後に抜くところを滑らかにするのがコツなようです。
前回の時よりはマシになったようです。
さまざまな刻印を使ってカービングを施します。
私が持っている刻印だけではうまく表現できない所があり、無理やり他の刻印で代用するとキレイに出来ません。
どうしても画面の花と葉、茎の部分を山形で立体的に浮き出して表現することが出来ていません。
もう少し必要な刻印を買い揃える必要がありそうです。
一通り刻印が打てたら、最後にフィニッシュカットで花の花弁や茎にラインを入れて強調します。
彩色仕上げは、ピュアホースオイルとレザーコート、アンティークダイを使いました。 写真ではオイルの代わりにトコノールが写っていますがもちろんトコノールは使いません。
まずは革にピュアホースオイルを刷り込んで革を保湿した後にレザーコートを塗って保護して、その上でアンティークダイの焦げ茶をへこみの部分に刷り込み、出っ張った所の不要な所のダイをふき取るように再度レザーコートを塗りました。
一応の完成ですが、ラインがスムースに流れず、立体感がうまく表現できていないし、刻印もバラエティ不足です。
まあ2作目ということもありますが、まだまだ自信を持って人様にお目にかかれるレベルには至っていません。
それでもこの革を使って、次回はロングウォレットに仕上げる記事を公開します。
※ レザークラフトをやるなら手縫いセットとレーシングポニーは必需品です。
コメント