ベルト用の革素材として「ブライドルレザー」を手に入れたので加工しました。
ブライドルレザーとは、革に何度もロウを擦り込んで堅牢に仕上げたものでイギリスでは馬具に使われるほど丈夫な革です。
特有の表面に浮き出いている白い模様は「ブルーム」といわれるロウです。
今回のものは厚さ4mm、長さ125cm、幅39mmです。
最初の加工はコバのヘリを丸く仕上げます。
「ヘリ落とし」や粗目のヤスリで角を落とします。
その後の処理ですが、私のやり方はまず普通の「水」だけをコバに塗って、
ウッドスリッカーの溝を当てて擦り、だいたいの半丸に仕上げます。
その後でトコノールを塗ってからウッドスリッカーで仕上げます。
トコノールを塗って磨く作業は何度か繰り返して満足のいくまで半丸に仕上げます。
ベルトのように長い距離を加工する時には、自作のこのようなツールも使います。
硬い木を削って溝を掘り、リューターの先端に付けて回転させて磨けば、手でやるより早く処理できます。
ただ回転を上げすぎると摩擦熱でコバが黒く焦げてしまいます。
右側が未加工の状態、左側が加工途中です。
加工を繰り返すことで右のような状態から左のように変わっていきます。
コバが加工出来たら次に金具を取り付ける部分です。
端は半丸カットして尾錠穴を開けジャンパーフックを打ち付けます。
バックルを色々交換して使えるようにカシメ留めではなくフックで開閉可能にします。
曲げる内側は革漉きナイフで厚みを削いで薄くしておきます。
ベルトの先端部分のカットは剣先型など好みでいろいろな形がありますが、今回はこのようにカットします。
そして角はヤスリで落としておきます。
楕円ポンチでベルトの穴開けをします。
ベルトの方の加工はこれで終了です。
バックルを付けて完成です。
バイクに乗る時に使うバックルはハーレーデザインなどいくつか持っていますが、ベルトの穴あけ位置は使うバックルで変わってきます。
理由は下の写真のようにベルトを留める部分と穴を留めるフックの長さの違いがあるからです。
このブライドルレザーのベルト素材は、この色のほかに黒と焦げ茶も持っていますのでそちらの方も加工しました。
※ レザークラフトをやるなら手縫いセットとレーシングポニーは必需品です。
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