今回、革の立体成型をやっていた時、型押しした濡れたままの革に青い点々がいっぱい浮き出てきました。
今までいくつもレザークラフトの作品を作ってきましたがこういう症状が出たのは二回目です。
これ以外では少し前に作った「IDパスケース」の時でした。
最初は圧着させるのに使っている万力の緑の塗料が付いたかあるいは革をなめしたタンニンか何かの成分が浮き出てきたのかと思っています。
気になってネットで「ヌメ革 青 点」で検索してみましたがなかなか情報が出てきません。
私だけに起こった事なのかなとも思いましたがさらに調べてみるとようやくわかりました。
私のヌメ革に出来たモノは「青い点」でしたがネット情報では「黒い点、シミ」と表される事がおおかったのです。
参考にさせていただいたのはコチラのサイトです。
この点々の原因は「鉄分がヌメ革のタンニンと結合して黒っぽいシミが出来る」とのこと。
ではなぜ革に「鉄分」が付着してしまうのでしょうか。
いろいろな要素が考えられます。
・革の加工に使う工具から微量の鉄粉が付着した
・革を柔らかくするために濡らした際の水道水に、鉄分が含まれていた
・圧着する際に使った工具、万力やバイス、クランプなどに鉄粉が付いていた
いずれにしろ革を濡らしたために、なめしたタンニンが反応しやすくなったのかもしれません。
ちなみに万年筆などに使われる「ブルーブラック」のインクも実はこのタンニンと鉄の反応によるものです。
そうブルーブラック=青っぽい黒なので今回ヌメ革の表面に出来た点々も「黒」だけではなく「青」でもあるのです。
さてこの出来てしまった点々のシミを消す方法ですが上記のサイトでは二つの液体の利用が紹介されています。
それは「レモン汁」を使うというモノです。
といってもレモン自体が常時わがやにはありませんが代わりに瓶に入った「レモン汁」なら料理に使うので冷蔵庫にあります。
この「レモン汁」は果汁100%なので使えるでしょう。
ティッシュに少し染みこませて青い点の浮き出たヌメ革の上から軽くたたいていきます。
少しずつ薄くなっていくようです。
一度やった後でしばらくしてもう一度同様に染みこませたティッシュで落とします。
下の写真は一度全体を処理した後、左半分だけ二回目をやりました。
翌日チェックしてみるとほとんどあとかた無く消えていました。
これなら問題ないでしょう、よかった。
でもこのままではレモン汁が残ってしまうのでカビが生える可能性があるそうです。
今度は水で濡らしたティッシュでシミ落としのようにたたいてレモン汁成分を取り除くようにします。
あとはピュアホースオイルなどを擦り込んで、十分にオイル分を補充してやれば大丈夫でしょう。
でもまさか、こんな事が起きるなんて思いもよりませんでした。
※ レザークラフトをやるなら手縫いセットとレーシングポニーは必需品です。
コメント
inak100rs さんへ、
なるほど、理科実験っぽいですね。
紅茶にレモンを浮かべると色が薄くなるのも
同じように紅茶のタンニンに作用するためです。
革は濡らすと結構伸びますので、
この技法でスマホだけでなく、自分のデジカメや
いろんなお気に入りの工具などにぴったりサイズの
レザーケースを作ることが出来ますよ。
ぜひレザークラフトをはじめてみてください。
青い点々を消す技!
理科の実験みたいでとても面白いですね。
そして、皮がスマホのケースの形に整形されてビックリしました。
皮がこんなに綺麗な整形できるのですね。
少し興味が出てきました。