ハーレーのバッテリーを交換しました

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今のハーレーに乗り始めて3年半。 前回の2月に受けた車検の際にも「そろそろバッテリーの交換を検討された方がいいですよ」と指摘されました。
ところでバッテリーの寿命ってどれくらいなのでしょうか?
昔からバッテリーの寿命は、2年から5年程度と言われています。
実際に我が家の自動車(パジェロ)のバッテリーは、ちょうど5年経った時に寿命になりました。
ずいぶん開きがありますが、それは使い方によって大きく変わってくるからです(ほかにも、工業製品としての「アタリ/ハズレ」もありますが)。
バッテリーは毎日走行されオルターネーターで充電されている状態を維持出来るのが理想的で、それ以下では1週間に一度の使用、月に1度の使用と、頻度が減る毎にバッテリーの寿命は短くなります。
また毎日乗るとしても、一回が数kmとかあるいは渋滞路ばかりで充電が追いつかない状態だとバッテリーの劣化は促進されます。
もちろん、さらに理想的な条件が重なり、アタリのバッテリーであれば5年以上もつ事もあります。
バッテリーの寿命を知る簡単な方法は、バッテリー液の比重を測る事でした。
「でした」と過去形で書いたのはコレが出来たのは、バッテリー液を入れる昔のバッテリーの事で、現在のように密閉されたMFバッテリー(メンテナンス・フリー・バッテリー)では電解液の比重が測れません。
そのほかの方法としては、電気的な負荷を一定にした時の電圧を測る方法がありますが、これは条件設定がかなり難しくなります。
昔のバッテリーは寿命になるとライトが暗くなったりセルが回りにくかったりといった「前兆」がありましたが、今のMFバッテリーだとある日突然、セルがうんともすんとも言わなくなります。
ツーリング先でバッテリー上りになると困るのでやはり定期的な交換が必要です。
私の場合毎日は乗っていませんが、ほぼ毎週150km以上のツーリングには行っていますので、コンディション的にはいい方だと思います。
それでも3年半使ったのでバッテリー交換する事にしました。
 
ところでハーレーのバッテリーに何を使うかが問題です。
ハーレーの純正バッテリーは、車種にもよりますが私の08ソフテイル用で2万円です。
ハーレーのバッテリー交換
ちまたではネット販売やホームセンター等でも、ハーレーのバッテリーと「同じサイズ」の(もちろん12V仕様)の互換バッテリーがあふれています。
YUASAや水上スキー、小型特殊車両用等々でこちらだと5000円位から15,000円位で入手可能なようです。
こういった互換(サイズ)バッテリーとハーレー純正バッテリーの違いはどこにあるのでしょうか。
一見、「同じサイズ、12Vなら使えるんじゃない」という事でこういったバッテリーを使用されている方もいます。
私としては、互換パーツの安さ、手軽さはわかっているつもりで実際にそういった商品も使っていますが、ことバッテリーに関しては「ハーレー純正バッテリーを使う」つもりです。
他メーカーのバッテリーの中には注意書きで「ハーレー等には使用しない事」とされているものもあります。
それはバッテリーの起電力と耐久性(電力と躯体)にあります。
ハーレーの、特に最近のTC98等の大排気量車だと、高い圧縮とロングストロークのピストンを動かすだけのパワーが不足する事があるからです。
古いハーレー(圧縮や排気量、ピストンの重量差)だと使えることもあるでしょうけど、現行ハーレーにはやはり純正バッテリーの方が安心出来ます。
その上、あれだけ振動のあるエンジンと二輪車という特殊事情も考慮すべきでしょう。
それを示す一つ例が、バッテリーの重量です。
08ソフテイル用のバッテリーの実重量は、7.0kgもあります。
ハーレーのバッテリー交換
カタログ値ですが、互換サイズのバッテリーでは(電解液込みで)5kg台から6.3kg程度のものが多いようです。
バッテリー液の比重の違いは小さいですが、中に使用されている鉛の電極や構造体、端子等の違いが現れています。
 
現在のハーレー純正バッテリーは、AGMという構造を採用しています。
AGMとは、「Absorbed Glass Mat」の略でグラスマットにバッテリー液を吸収されたものが筐体内部に入っています。
これにより液漏れが起きにくくなり振動にも強く、自然放電率が低く抑えられた結果、高性能で長寿命で寒い時期でも始動性が向上しています。
最近の軽量、小型、格安バッテリーとは対極となりますが、それだけ性能が高く長く使えるので、結局はコストパフォーマンスが高いのとバッテリー上がりの心配が減るという安心感があります。
 
以上のような事を考慮して、やはり多少高くても純正バッテリーを使うことにしました。
今回、たまたま私の行っているディーラーで消耗品が30%オフというセールをやっていたので、2万円のバッテリーを14,000円で買ってきました。
出来れば購入する前日にディーラーに連絡を入れておけば、初期満充電をしておいてくれるでしょう。
また買ったディーラーで古いバッテリーも無料で引き取ってもらえました。
バッテリーの交換もディーラーに頼むと多少とも工賃がかかりますが、自分で作業してもほんの数分の事なので自分でやった方が安上がりです。
ディーラーで購入したらすぐその場で交換してしまえば、古いバッテリーも引き取ってもらえて便利です。
ただ今回はビーナスラインツーリングの帰りにディーラーに寄ったので、まだ暑いままの車体からバッテリーを降ろすのも大変なので、一旦持ち帰って家で交換する事にしました。
私のヘリテイジはサドルバッグやキングツアーパックを装備しているので7kgのバッテリーを持って帰れましたが、積載場所が少なく、しかもしっかりしたキャリアのないハーレーだと大変そうです。
 
翌日、早速ハーレーのバッテリーを交換してみました。
型番は、「65989-97C」です。
末尾のCは、A,B,Cとモデルチェンジのたびに新しくなるようです。
ハーレーのバッテリー交換
その上に書かれている「A11」ですが、これは製造年月で最初の「A」はアルファベットの1番目なので1月を、「11」は2011年製造を表しています。
付属のマニュアルを見ると、2008年以降のソフテイル、ダイナとXLモデルは同じようですね。
1997年以降も97Aで同様のようです。
battery_replacement17.jpg
この負荷の何も無い状態で電圧を測ってみると「12.85V」ありました。
ハーレーのバッテリー交換
初期充電をちゃんとやっておいてくれたようです。
battery_replacement19.jpg
 
それではまず、車体から古いバッテリーを降ろします。
現行のソフテイルはライダーシートの下にバッテリーがあります。
最初にタンデムシートを固定しているボルトを外します。
ハーレーのバッテリー交換
タンデムシートを外したら、ライダーシートを固定している2個のボルトを手で外します。
ハーレーのバッテリー交換
ライダーシートを取れば、バッテリーが顔を出します。
ハーレーのバッテリー交換
バッテリーの端子を外す時には「順番が大切」です。
念のため、皮製の手袋をして作業しています。
「はじめにマイナス側を外し」、「その後でプラス側を外します」
ハーレーのバッテリー交換
最初にボディーアースであるマイナスを外しておかないと、プラス電極を外すとき金属ツールがボディに接触すると感電する危険があるからです。
外したケーブルは、他の部分に触れないように出来れば絶縁の袋をかぶせておく方が安心出来ます。
ハーレーのバッテリー交換
プラス端子にかぶせてある赤いビニールカバーは再利用するので丁寧に扱います。
写真ではドライバーを使って電極を外していますが、ハーレーの車載工具の中にある「バッテリー専用 10mm」と書かれた専用工具を使うと便利です。
ハーレーのバッテリー交換
インチサイズばかり入っている車載工具の中でこれだけミリサイズのスパナで、さきほど心配した他のパーツとの短絡を防ぐためにビニールコーティングがされています。
マイナスとプラスの端子が外せれば、あとは持ち上げるだけでバッテリーは取り出せます。
重いので滑らせないように気をつけて作業します。
外したバッテリーです。
ハーレーのバッテリー交換
空洞になったバッテリースペースです。
ハーレーのバッテリー交換
新旧のバッテリーです。
ハーレーのバッテリー交換
古い方のバッテリーは、ラベルから「65989-97B」、製造年月は「K7」なのでKはアルファベットの11番目なので、2007年11月です。
電圧を測ってみると、12.78Vあります。
ハーレーのバッテリー交換
前日に500km近く走行してきたとはいえ、まだまだ余力はありそうです。
マニュアルにも12.7Vで100%となっていました。
battery_replacement18.jpg
交換するの、早まってしまったでしょうかね(笑;
新しいバッテリーを乗せ、必ず「プラス端子側から先」に取り付けます
ハーレーのバッテリー交換
この時、さきほど外した古いバッテリーで使っていた赤いビニールカバーをかぶせておきます。
最後にマイナス端子をしっかり締め付ければ完了です。
ハーレーのバッテリー交換
 

 ※ ハーレーのメーター内「時計」のセット方法
バッテリーを交換するとメーター内の時計はリセットされてしまい、「12:00」で点滅しています。
時計表示の合わせ方を解説します。
キーをONにしてイグニッションをアクセサリーモード(ACC)に入れて、時刻を合わせます。
メーター横のノブを何度か押して「時計モード」にします。
ノブの長押しで「12Hと24Hの切り替え」モードになります。
ノブを一度押す毎に切り替わりますので好きな方になったらもう一度長押しします。
次は「時」の調整モードになるので、ノブを何度か押してあわせます。
「進む」だけで「戻る」ことは出来ませんので行き過ぎたらもう一周させます。
再度長押しで今度は「分」調整モードにして合わせます。
以上のように、一度目で「12Hと24H」の切り替え、二回目で「時」、三回目で「分」を設定します。

 

今回はブログ用の写真を撮りながらの作業でしたので、バッテリーの交換に15分ほど掛かりましたが、慣れていれば5分もあれば作業は完了します。
エンジンを掛けてみました。
今まででもセル一発で始動しましたが、より力強い音でVツインサウンドが目覚めました。

コメント

  1. イサカ さんへ、
    ハーレーのバッテリー交換は初めてでした。
    >電圧を見るとまだまだ使えそうですね。
    そうなんですよね。
    ちょっともったいない気がしました。
    でもツーリング先での急なアウトも困るので安心料ですね。
    一年中ほとんど毎週、どこかに出かけてますから
    バッテリーにとってはいいコンディションでいると思います。
    >冬場のエンジンの掛かりが悪くなりました。セル2発。
    私の場合、この前の震災の時に3週間ほど乗らなかったときに、
    セル2発はありましたが、それ以外は毎回セル1発でOKでした。
    ってことはやっぱりまだ大丈夫だったんですかね。
    うーん、悩みどころです。

    オノジ さんへ、
    オノジさんは4年ですか。
    メンテナンスとかしっかりやっていらっしゃるから
    もつんでしょうね。
    私も出来れば今年の冬を越して4年もたせたかったんですが、
    ディーラーで3割引セールだったんで、
    買ってしまいました。
    6千円引き分は、早期交換の安心料だと思っています。

    仙人 さんへ、
    かえって、普通の軽自動車や小型自動車の方が、
    エンジン始動の負担は軽いようです。
    最近の、重いコンロッドのハーレーには、
    やはりそれなりのバッテリーでないと、
    安物買いの・・・になりそうで心配でした。
    ほかの互換バッテリーと比べてみると、
    重量だけでなく、造りが全然違いますね。
    >でも、ハーレー工具セットは残してます♪
    あの車載工具セットは、かなり使えるモンですよね。

  2. 確かに、他のバイクと違ってハーレーの一発は重いですからねぇ!
    うちも替えた時はハーレー純正にしました。
    端子がまず他のが頼りないほどにしっかりしていたので、振動対策と思われます。
    今、家に残してある古いほうのハーレーのバッテリーもまだ12V以上あるので、ハーレーに使えなくても何かに使えそうなので置いています(^^
    ただ、重いし大きいので使えるかどうか

    そういえば、うちの工具にも赤いバッテリー専用スパナ入ってたなぁ!
    それを一度も使わずじまいでした(^^;
    でも、ハーレー工具セットは残してます♪

  3. 今晩は、

    セル・スタータの回りが一度だけ悪い時がありまして
    自分も4年で交換しました
    冬はヒートを使用していますので
    早めの交換でした 

    交換後は安心感が違いますよね

  4. バッテリー交換、ご苦労様です。
    電圧を見るとまだまだ使えそうですね。
    やっぱり、週1ぐらいで乗っていると持ちが違いますね。

    私の場合も基本的に週1ペースで動かしています。
    そのせいか07年4月納車で、4年を超えましたが一応大丈夫のようです。
    昔のバイクと違ってインジェクションのおかげか始動性は良くなったみたいですが、さすが、昨年あたりから冬場のエンジンの掛かりが悪くなりました。セル2発。
    今年の秋ごろ交換する予定です。

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