今回は、3Dプリンターだけで作ったジオラマのストラクチャーと都電の車両に塗装を一切せずに、タミヤのウエザリングマスターだけでエイジング処理を施す様子を紹介します
塗装が苦手というかたにも 手軽にできてオススメのウェザリング処理方法です
※実際のすべての作業風景を動画でも紹介しています
最初にウェザリング処理が終わった作品をご覧ください

このジオラマは、昔住んでいた、豊島区駒込にあった都電の停留所兼、車庫の様子です
1971年に廃止になって取り壊されてしまった場所の再現です
ウェザリングは 営業所と停車場倉庫の屋根、そして5両の都電にほどこしています
線路を敷いてあるベースは まだ未処理のままです
建物や倉庫の屋根、外壁なども、塗装は一切していなくてウエザリングマスターだけで 経年による劣化の様子を再現しています
都電の方は、走って働いてできた汚れを 屋根を中心に表現しています
それではこのウェザリングの作業工程のすべてをご覧ください
今回紹介している場所は
停車場倉庫、営業所、営業所の煙突、都電の車両です
これがジオラマの大体の全景です

まだ、地面の処理や樹木などができていません
それぞれの部品に分けていきます
電柱とトロリー線をはずします
営業所に付いていたプレート、オート三輪とトヨエーストラック、ドラム缶と消火栓、

都電の車両は、デフォルメで短くした2両と、停車場にある半分にカットされた3両
ガードレールと花壇のさ柵、パーゴラとよしず
はしごがはずれましたが二階建ての営業所、停車場、防火水槽です
まだ表面処理をしていませんが、線路を埋め込んであるベースです
ケースの形にぴったり合わせて、3Dプリンターでつくってあります
線路や敷石も3Dプリンターで再現しています

ケースは百均で買ったものをそのまま使っています

最初に停車場の倉庫をウェザリングしていきます
3Dプリンターで印刷したままですのでプラスチック素材が、テカテカに光っておもちゃっぽいです
これをウェザリング処理だけでリアルな感じに仕上げていきます

使うのはこの、タミヤのウェザリングマスターです
私が主につかうのは、AセットとCセットです
Aセットには、マッド、ライトサンド、サンドが入っています
Cセットの方は、シルバー、ガンメタル、赤さびのセットです

中にはスポンジブラシが入っていますが追加で百均でアイシャドウのブラシを追加しています

最初に全体に、くろっぽいガンメタリックを使います
固まっていたのでピンセットでこすって粉を出します
ブラシにつけてこすりつけます

このガンメタルをパーツ全体にこすりつけることにより、プラスチックのテカリを抑えて、コンクリートのような質感を出すのが目的です
さらに汚れがついていそうなところを中心につけていきます
均一につけるのではなく、あえてムラを出したほうがリアルな感じになります
屋根前面の、へこみの部分には長年の汚れがたまっているので黒くしていきます
柱に付いている雨樋も、ガンメタをこすりつけると凹凸が強調されます
内側の柱も同様に処理します
柱の汚れは、雨水が上から下に流れてくるので縦方向にこすりつけます
全体にガンメタを付けたら、次に赤さびいろでウェザリングします
ムラをつけながら、かどのところに赤く色をいれていきます
いろいろな種類の汚れをこれで再現しています
全体につけるのではなく、一部は残したほうがいいようです
裏側はケースに入れると見えなくなる部分ですが、プラスチックの素材のままなので違いがはっきりします
赤さびも、流れてきたように上から下に向かってこすります

さらにサンドいろをつけていきます
これは土ぼこりを表現するもので、主に柱や壁の下の方につけます
また、屋根のところにも飛んで来たホコリがたまっているのでこれを再現します

最後にもう一色追加します
使うのは、ウエザリングマスターではなく、百均で購入したアイシャドウパレットです
百均には、普段から使えるものはないか探しに行くのも楽しいです
おじさんが女性のメイク用品の売り場をウロウロしているのはちょっと気が引けますが
この中の緑色のパウダーが、苔を表現するのに役に立ちます
実際にはそれほど多くの苔があるわけではないですがそこはオーバーに表現します

これで停車場の倉庫のウェザリングができましたが、処理をしていない営業所のグレイのままのものと比べてみます
おもちゃっぽさが無くなってリアルになったのではないでしょうか

最後にもう一箇所、屋根前面のへこみの部分にさらにガンメタリックでメリハリをつけておきます
パウダーが多く付いたところは付属の刷毛ではらっておきます

続いて営業所をウェザリングします
一階と二階部分それに出窓と分けて3Dプリンターで印刷してあります
屋根の部分にガンメタのパウダーをこすりつけています
四隅を重点的に全体をあえてムラにするようにします
マッドの泥汚れをつけます
濃くなりすぎたところは自然にぼかしていきます
ここでも赤さびで何箇所かポイントをつけます
四隅には特にしっかりこすっておきます
そして苔のグリーン
フチの部分にもウェザリングを施します

二階部分は本体と出窓の二つのパーツです

出窓が設置される部分の下のほうは、後からではこすりにくいので組み立てる前に処理します
一階の屋根との境の部分は特に汚れがたまりやすいので重点的に汚します
壁の汚れは上から下、縦に
一階屋根の上にある突起は排煙口でしょうか、ここの周囲も重点的に汚れを赤さびと緑を使って年月を経て汚れた感じにします

窓の部分、一階の窓は銀色のフィラメントでしたが二階はグレイなのでシルバーのパウダーで色をつけます
処理の終わった二階と一階との差は明確です

出窓を処理します
窓枠は1960年代までに建てられた所にはアルミサッシではなくスチール製のものが使われていました
資料を見る限りは銀色というよりグレイのようでした

屋根、二階、出窓とウェザリングしましたがなかなかいい感じです
とても、3Dプリンターで印刷して塗装をまったくしていないようには見えません
最後に一階部分をウェザリングします
手順は今までと同じです
ガンメタリックで全体の汚しを入れ、床との境を特に重点的に
土ぼこりのサンド、赤さびとグリーンでメリハリを付けていきます
ドアの部分は資料がなくはっきりしませんが、アイシャドウパウダーの茶色でなんとなくそれふうにしてみました

各パーツを組み合わせて営業所のウェザリングの完成です

営業所から出ている3本の煙突をウェザリングします
シルバーで印刷したものの全体に、ガンメタリックでくすみを入れます
金属製ですから赤さびを重点的に差し色します

最後に都電の車両にウェザリングをします
今までの建物と違い、ボディーには赤い帯やマークを入れてからパウダーをこすっていきます
黄色いボディー、本来はもう少しくすんだ色でしたが、印刷に使ってたフィラメントは鮮やかな黄色なので明るすぎます

そこでボディー前面と側面にガンメタリックをうっすらこすっておきます
汚れを表現するとともに、明るすぎる色を落ち着かせています

参考までに都電のカラーは、初期の頃はクリームと緑の塗り分けで、その後は全体クリームにエンジの帯になりました
さらに山吹いろの濃い黄色い車体になっていきました
ただ、私が覚えている19系統では、クリームでも山吹でもなくその中間的な黄色いボディーに赤い帯でした
今回の都電もすべて同じ色の6000系で統一しています
屋根はサンドと赤さびを前から後に流れるようにこすって、走っていて汚れがついたようにします

ビューゲルの台座付近はガンメタで汚します
台車部分はガンメタで奥まった部分に墨入れをして、その後出っ張っている部分に土ぼこりのサンドをこすります

ウェザリング前と後の車両の比較です
黄色いボディーが少し落ち着いた感じになったようです

残りの都電も同様にウェザリング処理をします
エイジング処理をしたストラクチャーと都電をベースに並べてます
都電や営業所、停車場も時代を感じさせる雰囲気になりました
処理する前のいかにもプラスチックおもちゃ、という感じはなくなったでしょう

都電の黄色いボディーの処理前と処理後

営業所の、3Dプリンターで印刷したばかりのグレイ一色の状態とウェザリング後

同じような角度の写真で処理前とウェザリング後の比較です


3Dプリンターで印刷したジオラマのストラクチャーや車両を塗装をすることなく、ウエザリングマスターだけでここまで経年劣化を表現したエイジングが可能です
塗装が苦手、というかたにもとてもカンタンにできるオススメのウェザリング方法です


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