新たに購入したタブレットを、自宅の無線LANに接続して使う設定までできました。
次にこれを家の外でもネットに接続して使えるようにします。
ここで使うのが最近話題になっている「格安SIM」です。
従来までは、外出先でネット接続しようとすると三大キャリア(ドコモ、ソフトバンク、au)が提供するサービスと契約を結ぶ必要がありました。
でもこれは料金が高いことや二年しばりなどの制約があって導入に二の足を踏んでいました。
結局、いつも使っているスマホとブルートゥース経由でテザリングしていましたが、ネットにつなぐたびにその都度設定する手間が掛かるものでした。
そんな状況の中、少し前から出てきたのが「格安SIM」を使ってネット接続サービスです。
基本的な電波は三大キャリアから借り受けた接続業者が、接続容量や速度に制限があるもののかなり安く提供しているサービスです。
たとえば一般的なスマホの契約だと月額の利用料は、6~7千円になると思います(スマホの機器を買った時の分割料金をのぞく)。
それが格安SIMカードを使えば、通話もできるタイプでもその1/3以下で済みます。
この格安SIMにもいくつかのタイプがあります。
・データ通信だけができるもの
・データ通信に「SMS」がプラスされたもの
・データ通信に加えて音声通話ができるもの
です。
タブレットなどインターネットやメール、動画などデータのやり取りだけなら一番上のサービスを、最近はやりの「SIMフリースマホ」を使って今までの三大キャリアに代わりに通話もするなら最後のものを使います。
一番上と二番目のサービスの違いは「SMS」が使えるかどうかです。
SMS(ショートメッセージサービス)は短いメッセージをやり取りするもので「電話番号宛」に送ります。
これが何のために必要かというと一部のスマホのアプリ、たとえば「LINE」をやるときにはSMS宛に承認メールが送られてきてその番号を入力して使えるようになるのですが、それをするためにSMSが使える「データ通信SIMカード」が必要になるのです。
また、最近話題になっている「セルスタンバイ問題」によるバッテリーの異常消耗を防ぐためにも「SMS」付きは有効なようです。
セルスタンバイ問題とは、通話用の「3G回線」がつながる機器において、アプリケーションが起動していないのもかかわらず「圏外」として認知した機器が常に電波を探し続ける結果、バッテリーを短時間で急激に消耗させてしまう現象です。
今回、私が使うのはタブレットでのデータ通信ですから「通話機能」は不要、それにLINEはスマホでやりますから「SMS」もいらないデータ通信だけのカードでOKです。
それでは実際の手続きの方法を説明します。
・店頭かネットで「SIMカード」を買う
・ネット通信できる環境のパソコンかスマホで、通信会社に契約の申し込みをする
・折り返し確認=承認メールがくるので、SIMカードを機器に差し込む
・すぐにデータ通信ができるようになる
とってもシンプルです
■一番最初にやること、それはどの会社の格安SIMを使うか選ぶことです。
今はいろいろな所から格安SIMが販売されています。
ネット通信系、電気店系(BICカメラ、YAMADA、ヨドバシ等)、一般のお店(イオン等)などあって迷ってしまいます。
選ぶ基準は、
・高速で通信できる月間の容量上限(最近は2GB,1GBなど段々増えてきています9
・上限に達した時の低速時の転送速度
・月額利用料
・無料で解約できる最低期間(期限なしや、2ヶ月、1年など様々です9
その時の解約手数料
・一定期間、たとえば2年経過後の料金改定(イオンなどは2年経過後は月額料金が上がります)
などを目安に決めます。
私は最近人気があるビックカメラの「BIC SIM」を選びました。
■次は使いたいプランを選びます。
今回はタブレットでのネット接続だけですから「データプラン」を選びますが、それに「SMS」にするか「SMS」無しにするかを考えます。
タブレットでLINE等やる予定は無いので機能的には必要ないのですが、上に書いた「セルスタンバイ問題」は気になります。
でもそのために余計に月額140円払うのもどうかと思ったので「SMS無し」を選びました。
もちろん、通話する予定があれば「通話機能付きSIMカード」を選びます。
その上で月にどれくらいの容量を高速で使いたいかによって、「2GBプラン」「4GBプラン」「7GBプラン」(※2014年10月1日より料金そのままで容量が拡大しています)を選びます。
■最後にSIMを入れたい機器、タブレットやスマホが使っているSIMカードのサイズを調べます。
カードのサイズは「標準SIM」「マイクロSIM」「ナノSIM」の三種類があります。
自分の機器が載っているカタログで調べてもいいですが、いずれカードを差し替える訳ですからこの機会に中を開けて刺してある場所も含めて調べておきます。
■ここまで調べておいたらいよいよ格安SIMを手に入れます。
店頭で購入することもできますし、ネット通販で購入することもできます。
ビックカメラの店頭で購入する場合で説明します。
・お店に行きます。
BIC SIM を扱っているお店を調べておいて店に出向きます。
・携帯・スマホコーナーでBIC SIMを扱っている場所に行きます。
ドコモやソフトバンク、auは大きなスペースを割いていますが、BIC SIMコーナーは割と小さな場所や隅の方にあったりします。
・店頭においてあるいくつかのダミーパッケージ(中身の無い外ケースのみ)の中から、自分が欲しいパッケージを選びます。
同じようなパッケージばかりでわからない時はお店の方に聞きましょう。
・BIC SIMカウンターに持って行き、お店に方に話しかけます。
混んでいるお店だと整理券の自動発行機がある場合もあります。
・お店の方に欲しいSIMカードのサイズ(標準/マイクロ/ナノ)を伝え、引換証を受け取ります。
・引換証を持って、レジカウンターに並びます。
レジでSIMカードの入ったパッケージを受け取り、代金を払います。
ビックカメラの店頭でのやりとりは以上です。
お店でやることは、正しいパッケージの「カラのSIMカードだけ買っている」だけで、実際の申し込みはやっている訳ではありません。
■このあとで通信会社との契約申し込みを行います。
これは自宅に帰ってからゆっくり行いました。
BIC SIM は、NTTの回線を使ったIIJという通信会社がやっているパッケージを、ビックカメラ独自のものにまとめたものです。
ですから契約申し込みはIIJに対して行うことになります。
用意しておくのは、
・購入したBIC SIM カード
・同梱されている「START PASS」の裏面に書かれている「電話番号」「パスコード」
・メールが受信できる環境にあるパソコンかスマホ
・本人名義のクレジットカード (支払いはクレジットのみになります9
です。
買ってきたSIMカードはすぐに申請しなくても大丈夫ですが、有効期限はパッケージの裏に記載があります。
■SIMカードをタブレットに挿入する
BICカメラで購入したSIMカードは、名刺代の台紙に一体化していますのでコレを取り外します。
私はニッパーで切りましたが、手でやっても問題なくキレイに切り取れました。
タブレットの右側面下のの方に、トレー式のスロットがあります。
ここを開けるためにタブレットに付属の細い針金を使います。
トレー横の穴に針金を差し込むとトレーが押し出されてきます。
同じ右側面には上の方に同じような穴がアリマスガ、ココはマイクになっていますので間違えて針金を差し込まないようにします。
トレーが飛び出してきたら、引っ張れば外れます。
SIMカードを載せて元のように押し込んでおきます。
SIMカードの金属端子部分には極力触らないようにして、挿入する前に柔らかいマイクロファイバークロスなどで拭いておきます。
取り付け作業はこれだけです。
■最初に、IIJのサイトにアクセスしてサインアップ(登録)します。
この時必要になるのが、SIMカードと「START PASS」の裏面に記載されている電話番号、パスコードです。
これでログインしたら、「お申し込み」をクリックしてプランの選択に進みます。
初めに「プランと料金」を選びます。
私の場合は、一番左の「ミニマムスタート」です。
次に「SIMカードの機能」です。
「データ通信専用SIM」を選びます。
その次は「SIMカードのサイズ」です。
「microSIM」です。
そこから先は個人情報の登録と支払いのためのクレジット入力です。
すべて入力し終わったら終了です。
これですぐにSIMカードが機能できるようになります。
■タブレットにSIMカードを認識させて通信出来るようにします。
タブレットを起動して「設定」「無線とネットワーク」「その他」「モバイルネットワーク」と開いていきます。
「アクセスポイント名」で「IIJmio」を選びます。
設定内容は
名前は:「IIJmio」・・・自分でわかりやすいもので良い
APNは:「iijmio.jp」
ユーザー名:「mio@iij」
パスワード:「iij」
認証タイプ:「PAPまたはCHAP」
です。
上の階層に戻って、
「データ通信を有効にする」にチェックを入れます。
あとは「モバイルデータ」を立ち上げればネットに接続できました。
この間、作業は5分も掛かりませんでした。
IIJのBIC SIM での接続は、高速で通信出来る容量の月間上限があります(2014年10月からはライトプランでも月2GBまで)が、メールなどの軽いもののチェックなら高速アクセスせずに最初から低速でも動作に変わりはありません。
低速モードなら月間の利用上限は無く使い放題なので気軽に利用できます。
BIC SIM(IIJ)にはその切り替えが出来る無料のアプリがありますのでダウンロードします。
アプリは「みおぽん」です。
ほかにも同様のもので「Mio Mix」というものもおすすめです。
それでは実際にこのアプリで高速と低速を切り替えて通信した時の速度を載せておきます。
私の自宅での測定値なので、場所によって大きく変わると思いますが、低速モードでも公称値の200kBを超える●まで出ています。
動画やアプリのダウンロードをするのでなければこれでも十分ではないでしょうか。
私が入れたのは音声通話やSMS機能のついていないデータ通信専用の格安SIMでしたが、これで音声通話ができないかやってみました。
データ通信だけで通話するにはIP電話を使います。
広く普及しているのはLINE電話ですが、SMS機能のないこの環境ではLINEは使えません。
私はスマホでの通話を安くするために、「050 PLUS」を使っています。
今回はこれを試してみました。
Google Playから「050 PLUS」をタブレットにインストールします。
すでにスマホで登録(有料で月額324円)していますので、登録済みの方はこちらから自分の050番号とパスワードを入力すれば設定完了です。
このタブレットには元々マイクが付いていますし、イヤホンジャックはマイク付きに対応した四極プラグになっています。
タブレット本体を耳にあててもいいですが、スマートにマイク付きイヤホンを使ってみます。
アプリを立ち上げ固定電話やスマホに掛けてみます。
マイクイヤホンの特性なのか少し音量が小さいのと、050というIP電話のため声の遅延はありますがちゃんと通話出来ました。
これはこれで便利ですね。
ご利用上の注意
https://welcome.050plus.com/web/jsp/pc/ja/NoticeDetail.jsp
同一050IP電話番号を複数の端末に設定した場合について
複数端末で同時に発信、着信、通話および画像の送受信をすることができません。
着信する端末は通信状態により自動で決定されるため、お客さま自身で着信を希望する端末を選択することはできません。着信を希望しない端末のアプリは終了してください。
とありますが、禁止事項には記載されていないので問題ないかと思います。
今回は新たに購入したタブレットに、最近流行りの格安SIM(BIC SIM)を入れてみました。
さらに今使っているdokomoのスマホについても、二年しばりの解約金を払ったても格安SIMに切り替えたら月額料金が安くならないか、試算をした上で実行してみました。
そちらの記事はまた後日紹介するつもりです。
※「docomoのスマホを解約して格安SIM(BIC SIM)にしたら通信費が三分の一になった」の記事は、コチラ です。
【追記】
※ 気になっていた「セルスタンバイ問題」ですが、やはり発生しました!
SMS非対応のデータ専用SIMでしたが、この機種ではセルスタンバイにより急激にバッテリーが減ってきます。
通常なら数日から1週間近くバッテリーが持つのですが、SIMカードを入れたら1日も持ちませんでした。
この反省を踏まえ、BIC-SIMの三回線使える「ファミリープラン」に乗り換えて、通話可能SIM、2枚をスマホ用にして、残り1枚をこのタブレット用にデータ用にしましたが今度はしっかりSMS対応のものにしました。
この結果、「セルスタンバイ問題」は解消出来ました。
よかった!
コメント
ikuyubon さんへ、
コメント、ありがとう。
それに復旧作業上の問題点のご指摘も
ありがとうございました。
少し前から何度も自宅サーバをまっさらにして
LinuxのOS再インストールからの復旧をやっています。
まだまだ安定稼働かどうか不安ですが、
あまり長期間の不通状態は避けたいと思っています。
格安SIMと格安スマホ、データ通信では何ら問題はないようです。
ただ通話に関してはそのままだと高額になるので、
いろいろ対策が必要になりますが、
それでも通信費が1/3近くになるのはうれしいです。
無事復活されたようですね。
スマホも格安SIMにされたとのことで、私もDoCoMoですが、2月に2年になるのでどうしようかと思っていたところですごく気になります。