9月初めの18ヶ月点検で「そろそろヤバイかも」宣言を受けたFLSTCのブレーキパッド。
12ヶ月点検(走行距離8,456km)の時に交換してから、
現在14千kmですから5600kmでだいぶ減ってしまったようです。
パッドが薄くなると、ブレーキを掛けた時の摩擦熱がシリンダーに伝わりやすくなり、
ブレーキオイルにもいい影響を及ぼしません。
さらに磨耗が進み、ブレーキパッドが無くなると、
減速・停止が出来なくなり大変危険ですし、ローターに傷を付けてしまい、
その交換費用はブレーキパッド交換の数倍になってしまいます。
ディーラーで交換すると工賃が3,800円ほどしますが、
作業自体はそれほど難しくなさそうなので、
パッドだけ購入して自分で交換作業する事にしました。
そう決めてからいくつかのバイク用品店や上野のバイク街も回ってみましたが、
なかなかハーレー用のブレーキパッドが見つかりませんでした。
あってもスポスタ用とかでソフテイルの2008年以降のものはなかったようです。
ネット通販で調べてみると、日本製Vesrah(べスラ)の物や
イタリアのブレーキメーカーとして有名な FERODO(フェロード)のものが5千円弱でした。
仕方ないので最終的に、ディーラーでリアブレーキパッドだけ購入してきました。
交換作業についてですが、ソフテイルFLSTCのリアブレーキパッドは、
キャリパにあるこのボルト1本を緩めれば外せます。
サイズは1/4インチですが、12ポイントなんで6角のスパナやソケットでは外せません。
注)同じソフテイルでも、形式や年式の違いで、
パッドの形状や固定ボルトの数(1本でなく2本)とか、
位置が違うものがありますので、注意してください。
最初、このサイズのソケットを購入したのですが、
リアのスイングフレームがボルトの前をさえぎっていて、ソケットがはまりません!
右のチューブは、プラグ交換の時にも使用したロックタイトの焼き付き防止潤滑剤です。
WAKOのスレッドコンパウンドと同じですが、
こちらの方が耐熱温度が高いのと(ロックタイト:982度 vs WAKO:850度)、価格が安いんです。
車体の下にリフター入れてタイヤを少し下げれば
フレームが邪魔にならないのかも知れませんのでソケットでもいけるのかも
しれませんが、持っていないので諦めました。
仕方がないので1/4、12ポイントのメガネレンチを買ってきました。
これなら500円で済みます。
レンチでボルトをゆるめて抜き取れば、2枚のブレーキパッドは簡単に外せます。
外したパッドはこちらですが、まだ多少パッドが残っている外側のプレート(写真奥)に比べて、
内側(ピストン側で無い方/写真手前)のパッドはかなり減っています。
しかも、全体が均一の厚さでなく、前後で減り方に差がありました。
一番薄い所で1.5mm程度、外側パッドの一番厚い所で2.5mm程度に減っています。
新しいパッドの厚みは5mm強です。 思ったより最初から厚くはないんですね。
新旧のパッドを比べてみました。
かなり違いがあります。
組み込む前に、やる事があります。
まず、パッド面の角を削って落とします。
これはブレーキの鳴き防止と当りを出やすくする為です。
サンダーパッド、金やすり、紙やすりと試してみましたが、
サイドは金やすりが、上下は60番程度の紙やすりが一番削りやすかったです。
私の削り方は、パッドの進行方向前後を斜めに、
パッドの上下はバリが出ていないようするだけで軽くなでた程度です。
上が削る前、下が削った後です。
この面取りについては、ショップや個人でいろいろな意見があるようです。
私は、組み込んだ最初の時に角が立っていなければいいだろうし、
使用して磨り減ればまた角になってしまうのでソコソコでいいと思ってます。
中には、角度が30度くらいの相当斜めに削って、
パッド面積が1割以上少なくなっているのがありますが、
ブレーキの鳴きを重視して、制動性能が犠牲にしているのでは?と思ってしまいます。
そしてもう一つの作業が、ブレーキパッドの裏面と、外した固定ボルトピンに
焼き付き防止潤滑剤を塗る事です。
これは前回のプラグ交換の時にもやりましたが、
ブレーキパッドも摩擦熱で高熱になるので、焼き付き防止のための処理です。
固定ボルトは、まず汚れをボンスターで軽く落としてから、
ネジ部から先端のOリングの所まで、まんべんなく薄く塗ります。
あとはこの新しいブレーキパッドをキャリパーに取り付けます。
まず、キャリパー内の少し出ているシリンダーを押して戻します。
パッドが減ってくるとシリンダー部が出っ張ってきて自動的に遊びを調整しています。
新しいパッドは当然厚みが増える訳ですから、この出っ張った部分を戻してやるのです。
今回は、上側のシリンダーは軽く手で押しただけでも引っ込める事が出来ましたが、
下側のキャリパーはかなり力を入れないと戻りませんでした。
もし固い場合は棒のようなもので、シリンダーを傷つけないように気をつけながら
強引に押してやります。
パッドを入れる時は、パッドに金具が付いていて少し入れにくい奥側から先に作業します。
まず、キャリパー全体を持って奥側にずらします。
こうして向こう側の隙間を広くしてからブレーキパッドを入れます。
パッドの下側(ボルト固定穴の無い方)の四角い突起部分が
キャリパーにうまくはまるような位置を入れます。
次に手前側を入れます。
この時、上に書いたようにシリンダーがうまく引っ込んでいないと
パッドが引っ掛かって入ってくれません。
そんな時はもういちどシリンダーを押して引っ込めます。
最後に固定ピンで留めます。
前回、古いパッドをチェックした時は、このピンをねじ込むのに苦労しました。
キャリパの前後の二つの穴と、2枚のブレーキパッドの穴がなかなか一直線にならず、
どうしてもピンが押し込めませんでした。
今回は差し込んだ後、棒のようなものでビスの頭を抑えて、
ビス自体を奥の穴まで差し込みながら、位置を合わせ、
1/4、12ポイントのメガネレンチで締めました。
最後にブレーキペダルを何度か踏んで効きを確認します。
問題なければこれで終了です。
ブレーキが馴染むまで少し速度を控えて様子をみます。
初めての私でも30分ほどの時間で出来る簡単な作業です。
工具も専用サイズのメガネレンチと焼き付き防止剤だけがあればOKです。
自分でやれば出先で何かあった時に対処できますし、工賃も節約できていい事づくしです。
実際に昔乗っていたバイクの整備はかなり自分でやっていたので、
長期ソロツーリングの際に、パンク修理、パッド交換、エンジン・キャブ調整と
普段自宅で整備していた事が、出先でかなり役立っていました。
走行距離、14,108kmで2回目の交換となりました。
今度は急減速しないですむような走りを心がけるようにするつもりです。
コメント
まさかずさん、
私も何軒かバイク用品店を回ったのですが、
ハーレー用パッドってなかなか無いですね。
やはり自分でやった方が勉強になりますし、
しかも安上がりですよね。
一回やれば自信も付くし、次回はもっと手際良くやれそうです。
エルグさん、
ぜひ一度チャレンジしてください。
と言っても保安部品なので、取り付けを間違えると
バイクが止まらなくなり大変危険ですので注意する必要がありますね。
バイクの盗難は用心し過ぎる事はないので、常に注意していたいです。
仙人さん、
お久しぶりです。コメントありがとうございます。
仙人さんとこのスポスタも、以前はペアライドされていたので
やはり減ってるのかなと思ってました。
車重の違いでしょうかね。
あっ、乗ってる人の体重の違いですか(笑;
プラグ替えたら、アイドリングが安定しましたよ。
11000Km、まだ換えてません~
スポスタは減らないですね~
プラグは換えないとな~(^^;
また1つ参考になる内容です。
これで、私もパッドの交換が出来そうです。
とは言っても、距離がさほど行っていないのでまだまだ先の事になりそうですが。。。
先日あった盗難の事ですが、
被害に遭うことの無いようお気をつけください。
私も換えましたよ~
同じく、なかなかパッドが売ってなくて
べスラでも「今は在庫がありません、できたらご連絡します」って
未だに連絡がありません・・・
同じく、レンチを買いに行きました(^^;
これは純正工具に入れて欲しいサイズですよね!
要領悪く・・・
結局キャリパー外し、フルードも出しました(^^;
次はうまくいくと思ってます(^^)