指先とほとんど変わらないサイズというこんな小さなモノですが、ないと全く作業がすすみません。
何をするモノかというと、六角対辺の二面幅が6.35mm=1/4インチのビットを、通常の差込部 3/8sq(9.5mm)のソケットレンチ用アタッチメントで使用するためのビットホルダーです。
もっとわかりやすく言うと、電動工具やエア工具用の特殊サイズのドライバビットを、普通のソケットレンチ用のツールで使えるようにするアダプターです。
普通のソケットレンチは、インチサイズにしろミリサイズにしろ、六角または十二角のソケットレンチをつなげて使います。
でも特殊サイズの例えばT-40とかT-25、あるいはY字ネジや星形ネジなどのビットを差し込んで使う事ができます。
T-**サイズのものなら、個別サイズ用の3/8sqのソケットも販売されています。
でもめったに使わない各種サイズを用意するとなるとたいへんです。
そんな時に特殊ビットだけ持っていれば、このビットホルダーを使って利用する事が出来ます。
実際に先日ハーレーの整備をやった時のことです。
エンジンからの輻射熱を遮断するためのサドルシールドを固定するために、燃料タンクを固定している後ろ側のボルトをゆるめる必要がありました。
サイズはT-40なので、ハーレーの車載工具の中にL型のレンチが入っていました。
これを使ってゆるめようとしましたがびくともしません。
燃料タンクが簡単にゆるんでしまっては困るというのと、ハーレーの各種ボルトは固着材を使って固定しているからです。
そんな時にこの短いL型レンチではなくて、長さのあるソケットレンチ用のものが使えればゆるめる事が可能になります。
実は同じ機能をもつ同様のものが、簡単な工具セットの中にも入っていました。
しかし明らかに精度も低く、がたつきも大きそうです。
ボルトやネジの頭と接する部分はビットですが、その元になるところにガタがあっては作業性は著しく劣ります。
ところで今回購入したものは「Ko-ken 3137 3/8″sq. 1/4Hビットホルダー」といいます。
コーケンとは静岡県にある株式会社 山下工業研究所のブランドです。
ソケットに関しては国内でも屈指のメーーです。
このビットホルダーもかなり精度の高いつくりになっています。
先端に差し込むビットが落ちないようにするためのボールも、内面の角の中に埋め込まれています。
安物だと面の中にボールがあったり板バネでごまかしているもの、あるいはマグネットで落ちないようにするだけのものなどがあります。
さすがこの製品はピタっと気持ちよく収まります。
ほんの小さな工具ではが、このパーツがないためにあの大きなハーレーの整備が出来ないことだってあるんです。
コメント