オーブンレンジで焼くとレザーのような風合いになる粘土、文具メーカーのステットラーから発売されている「フィモ・レザー」を使って、ハーレーのバッチを型取りした立体レリーフ付きのパスケースをつくってみました。
フィモ・レザーはこんな製品です。
完成したのがこちらです。
型取りしたバッチが付いていたのは以前つくったスマホケースのフラップの部分です。
割と細部まで再現出来ていると思っていますがいかがでしょうか。
それではつくり方の紹介です。
最初にバッチ部分をシリコン樹脂で型取りします。
使うのはこの「ブルーミックス2」です。
使い方はまず青と白の粘土状のものを同量取り出します。
これを色が均一になるように手早くこねて混ぜ合わせます。 作業時間に制限があって、1分45秒以内に作業をするのですが型に押し当てる時間も必要なので、こねる時間は1分以内に行います。
うまく均一にこねられたらバッチに押し付けながらのせていきますがこの時気泡などが入らないように注意します。
ブルーミックスは30分ほどで硬化しますが念の為1時間ほど経ってからバッチをはがします。
うまく型取り出来たら「フィモレザー」を袋から取り出して柔らかくなめらかになるまでよくこねます。
フィモレザーは12色くらいありますが、今回は黒色を使いました。
そしてさきほどの型の中にこちらも気泡を入れないように注意しながら押し付けていきます。
フィモレザーを型から取り出しますが、固まっていないので歪んだりちぎれたりしないように注意します。
型取りしたものとは別のヂモレザーを用意して、のし棒で伸ばして「平らな革」をつくります。
型取りしたレリーフと平らなシートにしたフィモレザーをオーブンレンジで130度に予熱した後、30分焼きます。 この時鉄板プレートに直接触れないようにダンボールと耐熱クッキングシートを下に敷いておきます。
30分経過したら取り出しますが熱いので気をつけます。
けっこう細部まで表現出来ています。 思ったほど縮んではいないようでした。
平らなシートの方はパスケースの型紙のサイズに合わせてカッターでカットします。
カードを出し入れする窓のサイズを測ります。
透明パーツは市販品もありますが、ここではクリアファイルをカットしてつくっています。
窓をくり抜いたシート状のフィモレザーにクリアパーツを貼るのですが、本物の革ではないので革用接着剤は使用できません。 かわりに多種のプラ系にも接着可能な「ウルトラ多用途SU ソフト」を使って接着します。
菱目打ちで縫い穴を開けます。
本革と違って多少滑りやすいのでまっすぐ開けるのが難しかったですね。
通常のレザークラフトと同じように、ロウ引き糸と二本針で平縫いします。
パスケースにレリーフを接着する際もウルトラ多用途SU ソフトを使います。
出来上がったフィモ・レザーを使ったパスケースと元になったスマホケースです。
こちらはパスモを入れた面です。
使ってみた感想です。
・オーブンで焼いた粘土の割には柔軟性があって手触りは革に近い
・平たく伸ばすのに「のし棒」を使ったがうまく平にならなかった
パスタマシンのように伸ばす機材を使った方がうまくいくかも
・焼く前にレリーフとシートを重ねて焼いてみたがうまくいかず焼いた後で剥がれてしまった
今回の作例は2作目
・菱目打ちが滑りやすくまっすぐ穴を開けるのに苦労した
・本革だと縫い糸が革に多少埋め込まれるが、フィモシートは表面から沈み込んでいかなかった
でも革風につくれる特徴を活かしていろんなアイデアが湧いてきそうです。
コメント