3.11に想う

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あれから三年

 

東日本大震災のことを書くべきか書かないでおくか迷いました。

何も出来ない自分のはがゆさもあって多くのブロガーの方と同じように「書けない」とも思いましたが、何もかかなければ今このときの自分の気持ちを残す事が出来ないので、自分勝手なほんとうに個人的な感想だけど、文字に残しておこうと思いあえて気持ちのままに書きました。

被災地の方への思いというよりあの時間、そしてその後に思った事を身勝手な考えを綴っただけになってしまったけど、それが本当の私の気持ちです。

こらから先、何年か経って本当の意味で東日本の被災地が「復興」出来たときにはまた違った思いで振り返る事が出来ると思っています。

 

あの日、渋谷のオフィスビルで仕事をしていた私も、今までに経験したことのない揺れに恐怖を感じました。

窓の外を見ると周囲のビルから出てきた人たちが道にあふれていました。

東京のテレビで流れた震災による最初の被災の様子は千葉のコンビナート火災でした。

そしてその後少しずつ伝えられてくる東北各地の津波による震災の影響の大きさ、そして福島第一原子力発電所での被害。

今まで日本が、いえ世界でも例のない大きな規模での被害がもたらされました。

あの日は首都圏でも鉄道も道路もマヒ。

私も延々と歩いて夜中になってやっと動いている鉄道の駅までたどり着きました。

 

それでも被害の大きかった東北の方々には比べものになりません。

一瞬にして親しい家族や友人知人、大切な住まいや資産を失った悲しみは計り知れないものでした。

遠く離れた場所で暮らす人々も、日本に住む者として一緒に悲しみそして復興への誓いを願ったものでした。

 

あれから三年という月日が経ちました。

今の被災地の生活は復興に向けて進んでいるとはいえまだまだ十分とは言えないと思います。

自分の家があって、家族は安心して暮らせて、仕事があって、そしてはじめて「復興」という言葉が出てくるのではないでしょうか。

 

ボランティアなどの直接的な活動で援助出来ない私たちの出来る事は、復興支援という納税やその地に出向くことでしょう。

 

報道から伝わってくる映像をみても住まいの確保や就職場所、そして放射能の除染など三年経っても歯がゆいほどに進んでいないように感じます。

東日本大震災からの復興施策に必要な財源を確保するために必要だということで設定された「復興特別所得税と住民税増税と法人税」

2013年から25年間税額2.1%を上乗せ徴収し、住民税は今年の6月から毎年1000円引き上げられます。

金額の問題ではなく、そのお金が被災地の復興のために使われているのであれば何も問題はありません。

でも本当に被災地の復興のためだけに使われてないという事はだいぶ以前のニュースでも取り上げられました。

被災地東北とは関係のない遠く離れた地方の工事や施設や研修、施策に使われているということ、そしてそういう状況が改善されたかどうかは今はニュースにもなっていません。

 

景気向上策による公共事業の活発化により、被災地における復興関連の工事のための人手も資材も十分でないと聞きます。

それに追い打ちをかけるように6年後の東京オリンピックに向けて都心では労働者や建築資材が被災地より高い金額で集めています。

そのせいで復興が遅れない事を願うばかりです。

みんなの復興への願いを込めたお金が有効に使われていないということを、政治家の人たちはどう思っているのでしょうか。

 

先日、ドイツとフランスの国境付近では、大勢の人が「福島の悲劇を繰り返さない」として脱原発を訴え「人間の鎖」をつくったそうです。

その一方で当事国である日本は、まだ原子力発電所を再稼働させようとしています。

いまだに放射能物質の放出を食い止める事でも出来ず、さらにその情報を今でも出し惜しみするこの国で、安全な原子力発電などが可能なのでしょうか。

世界的にみても地震大国にこれだけの原子力発電所が設置されている地域はありません。

地震や津波だけなく、例えば飛行機やミサイルの落下による放射能汚染の可能性はどうなんでしょうか。

そんなのは心配しすぎたと言う人もいるかもしれませんが、誰もが想像すらしなかった数百年に一度の想定外が起きたという事実があります。

 

震災から三日後には、首都圏でも原子力発電所が停止したことによるごく一部地域だけに計画停電を実行しました。

それでも首都では、人が密集している、病院がある、幹線道路があるなどの理由で除外され、結局周辺地域にのみ負担を負わせてきました。

たしかに震災直後にはすぐに代替電力供給経路も確保出来なかったでしょうから必要な措置だったと思います。

しかしその年の夏も冬も、それからの三年間電力不足で停電になったことはありません。

それなのに原子力発電所の再稼働が必要だということがわかりません。

そういう経営者の人たちは、自分の家の隣に原子力発電所があっても安全だと平気でいられるのでしょうか。

日本の経済活動に不可欠だと唱える経営者たち、政府の人たちはなにを感じているのでしょうか。

 

不満ばかり書いてしまいました。

大きな震災は、東日本大震災ばかりでなく、1995年の阪神・淡路大震災もありました。

大きな犠牲をともなった震災から関西は復興してきました。

でも東日本大震災は規模の面でも放射能という二次被害の面でもこれから先も復興に向けてまだまだ長く続けていかなけらばならないでしょう。

そのために、日本という国がこの願いに向けてちゃんと進んでいかなければいけないと、もう一度認識する機会だと思っています。

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