先日の甲府、桃・日帰り温泉ツーリングで始めて使用してみましたので、実際の感想を書いてみたいと思います。
皆さんがブルートゥースインカムを使用する機会として一番多い複数台でのマスツーリングでの使用レポートだと、どれくらい離れても通話が出来るかが気になると思いますが今回はタンデムでの使用なのでその点は触れていません。
それ以外については、操作感や音声など参考になると思います。
8時間のツーリングを終えて帰ってきてからの第一感想は、「やっぱりブルートゥースの無線インカムSMH5はとっても便利で、もう手放せません!」という事です。
(1)操作について
ツーリングに出かける前の晩に、二台のSMH5をフル充電しました。
二台セットの製品には、充電用のUSBケーブルが二本付いています。
USB電源供給用のアダプターは付属していませんので、手持ちの機器を使うかパソコンのUSBコネクタに接続して行います。
フル充電には2時間半ほど掛かります。
充電中の赤LEDが青に変わったら充電完了です。
電源のオン/オフは、ジョグダイアルと後ろにあるオレンジ色のフォンボタンを同時に1秒間押して行います。
英語(「ハロー」/「グッバイ」)と電子音で確認出来ます。
ジョグダイアルは大きくてデコボコがうまい具合に滑り止めになっていて、手袋をしたままでも走りながら回してボリューム調整がしやすかったです。
多少回転がゆるいようにも感じましたが、この方が左腕にムダな力が加わった、本来のバイクの操作に支障を来たす事もないのでしょう。
フォンボタンは本体の後ろにあり、取り付け位置にもよりますが多少腕を後ろに回す必要はありますが、手探りで操作しようとしても、大きく出っ張った本体とジョグダイアルが場所の目安となり、ボタンを押すのも操作しやすかったですね。
(3)走行しながらの使用感
タンデム走行しながらの会話の状況です。
一般道では、今までの有線式と同等かそれ以上の音質でクリアに聞こえます。
ノイズとかもほとんど聞こえませんでした。
マイクの位置があっていれば、あえて大声を出さないで普通に会話する程度の声量で息遣いを含めて明瞭に聞き取れます。
今回は、最初から最後まで、音声入力でのオン/オフ(VOXコントロール)を使わずに、ジョグボタンを押してずっと「会話可能状態」にして使いましたので、話し始めのタイムラグというか頭が切れる事もなく、普通に顔を見ながら会話をしているのと同じ感覚でした。
高速道路は行きと帰りで使用しましたが、100km/h+少しのアルファで走りましたが、風切音やノイズも気にならず快適に会話出来ました。
有線式でも100km/hを超えるくらいだと、ボリュームを最大にしても大きな声が話さないとたまに聞き取れない事がありましたが、このSMH5はボリュームにも余裕があり、最大音量にする必要すらありませんでした。
これはもう、以前の有線式には戻れないですね。
メーカーカタログにある、
・クリスタルでクリアーな音質を実現
・ノイズキャンセレーション機能
・風切り音削減機能
といった機能がうまく作用しているおかげでしょうか。
(4)携帯での通話
ツーリング中に携帯が掛かってくる事はなかったので試せませんでしたが、インカムで会話中でも電話が掛かってくれば優先的に着信音がなり、フォンボタンのタップで会話を始める事ができます。
ツーリング前に自宅の一階と二階でスマホと携帯で試してみましたが、着信音のあと通話をしてみると思ったよりタイムラグもエコーもなく快適に通話出来ました。
接続する「優先順位」は、「スマホ/携帯」>>「インカム」>>「MP3音源」になっているようです。
今回のように、ずっと通話状態にしているとナビからの案内の音声やウォークマンでの音楽が聞こえないのは、仕様とはいえ何とかならないでしょうかね。
(5)ペアリング
本来なら一度ペアリングしてあれば、その後は電源を入れれば前回のペアリング内容を記憶しているはずです。
今回のツーリングで、途中何度かの休憩の時にはヘルメットを脱ぎ電源オフにして、その後出発する際に電源オンにしたのですが、一度だけペアリングがされておらず再ペアリングの操作が必要な場面がありました。
たぶん終了時のやり方(?)がよくなかったのかもしれません。
でも再ペアリングも、両方のSMH5のジョグダイアルを5秒間長押しした後で、どちらかのジョグダイアルを再度タブすれば出来ますので、面倒というほどの事はなかったです。
(6)バッテリーの持ち
今回のツーリングは総時間8時間のうち、実際に走行しながら使用したのは6時間ほどでした。
その間はVOXコントロールではなく、常時通話状態でずっと運用していました。
カタログデータによると、連続通話時間は8時間となっています。
ツーリング終了後、本体でバッテリー残量をチェックしてみました。
電源オン時に、青いLEDが点灯したあと、赤いLEDが何度か点滅します。
・4回点滅:バッテリー残量70~100%
・3回点滅:バッテリー残量30~70%
・2回点滅:バッテリー残量30以下
となっています。
今回は3回点滅でしたので、半分程度でしょうか。
バッテリーで充電しながら使用可能となっていますが、せっかくの無線式なのにバイクのバッテリーからケーブルを引いてきて「有線」で使うのもどうかと思います。
どうしても充電したい時は、私のハーレーではリアのツアーパックの中にバッテリーから12Vのアクセサリーコネクタを引いていますので、ここで5VのUSBに変換して昼食休憩時間等に充電することは出来そうです。
(7)総合評価
最初にも書きましたが、このSENA ブルートゥース・インカム SMH5 は、買って正解だったと思います。
タンデムで使うだけだから有線でもいいじゃない、買い換える必要はあるの?という考えもありましたが、ケーブルに煩わせられるうっとうしさも無く、どちらかでもボタン一つで会話が開始出来、スマートフォンでの通話やブルートゥースオーディオの音楽も聴けるのは便利です。
なにより音声の明瞭さ、高速道路での会話の快適さはいいですね。
もう一つよかった点、これはここに書くのもお恥ずかしい内容ですが、ちょっと休憩する時メットをミラーに引っ掛けておくと、有線式だとケーブルがぶら下がってエキパイに接触してコードが溶けてしまうというアクシデントがありました。
無線式だとそんな心配は無くなりました。(もともと不安定だからメットはミラーに掛けるべきではないというツッコミはその通りです)
あえて問題点(?)をあげるとすると、今までの有線インカムだったらヘルメットにはヘッドセットしか付いていなかったので、盗難とかあまり気にせずメットホルダーにぶら下げてバイクから離れられましたが、今度はインカムが気になって、本体から取り外すか、ヘルメット自体をツアーパックにしまわないと不安ですね。
今回は調査出来ませんでしたが、高速道路などで離れた場所での通話がどうなのか、それだけが気になるところです。
※ SENAのインカムは平行輸入物の格安のものもありますが、製品のサポート、日本語マニュアル、ユーザ登録等は正規販売店で購入されたもののみになるので、下記のウェブッショップをお勧めします。
【通信機器・レーダー】Sena:セナ SMH5D-01 Bluetoothヘッドセット/インターコム デュアルユニ… |
【通信機器・レーダー】Sena:セナ SMH5-02 Bluetoothヘッドセット/インターコム シングルユニッ… |
【電子機器類】Sena:セナ SM10-01 2台つなげてふたり一緒に聴けるB… |
【通信機器・レーダー】Sena:セナ SMH10D-11 Bluetoothヘッ… |
コメント
DON さん へ、
使い勝手はとてもよかったです。
ただ長期間のツーリングでは、
充電式は途中のバッテリー切れが気になります。
無線機運用だと、大勢でも距離が離れても便利ですね。
私も妻もアマ無の免許はありますが、
ハンディ機を接続する機器がないので使えません。
年間、何十回もタンデムするには、インカムは必需品ですね。
おくさん さん へ、
今まで使っていた有線式の二種類のインカムより
はるかにクリア、ノイズも少なく快適でした。
おくさん、ダンさんはB+COMユーザだったんですね。
>でも、最初は高速もよかったんですよね??
使っているうちに段々不具合が出てくるんでしょうか。
naka さん へ、
タンデム使用だけのレポートですが、
使ってみてその便利さが実感出来ました。
ボイスコントロール(VOX)の設定の仕方とか、
マニュアルではわからない点について
もう少し試してみてわかったら、
追加して記事にしようと思っています。
それにしてもずいぶんと安くなって、
動作も安定する機器が出るようになったので
やっと手が届くようになりましたね。
詳細なレポートありがとうございます。
私はここまで説明が出来ずにいい加減なレポと設定手順でしたね。
メカ好きさんのブログにリンクさせていただき良かったです。
私もこの商品を購入して良かったと思ってます。
高速がきになりますね。
うちのB+COMも、高速以外はほとんど問題ないです。
でも、最初は高速もよかったんですよね??
なんか変わったのかな?
北海道ツーリングでも活躍しそうな感じですね!
我が家は無線機で移動していますが、タンデムでも並走でも意思の疎通は大切ですよね!
バイクおやじ さんへ、
B+comは一番普及しているので
皆さん満足しているのだと思っていました。
高速道路で聞き取りにくいのや
スイッチの押しやすさなど、
価格とは比例しない点もあるんですね。
ツーリングに行った際、
ぜひ比べてみたいですね。
私の持っているSB213(EVO.ではない旧式です)より、かなり使い勝手が良さそうですね。
SB213は100kmを超すと風切り音でかなり聞こえづらくなります。ボリュームも余裕がないです(メットにもよるかもしれませんが)。
それとナビとインカムの切替は冬用手袋ではまずボタンが分かりません。
SMH5はそんな事なさそうですね。
近いうちに是非実物を見せてください。それと私のとペアリングできると楽しそうですね。楽しみです。