先日の榛名、嬬恋、志賀草津、万座、軽井沢ツーリングで新しく手に入れたGPSコンピュータロガーigot-U GT-800pro を実際に使ってきましたのでレポートします。
今まで、ツーリングやドライブ国内・海外旅行ではGPSロガーを必ず持っていき移動したルートの克明な記録を取ってきました。
帰って来てからどんなルートを通ったのか何時ごろどこにいたのかここで休憩したのは何分くらいだったのかなどいろんな情報を得る事が出来、旅の思い出も格段に広がって来ました。
決していままでのGPSロガーに不満があった訳ではなくむしろシンプル過ぎて旅行中はスイッチのオンオフや充電する事すら気にする事なく放っておいてもちゃんと記録してくれるので安心していました。
でも今回、液晶画面付きでリアルタイムでいろいろな情報を得る事が出来るGT-800proというGPSコンピューター・ロガーを手に入れる事が出来たので今までのものとはどう違うのか、楽しみでした。
■充電
前の晩、満充電にしておきます。
今回のものは液晶画面に電池マークも出ますがあくまで目安と考えて説明書通りの時間、充電しておきました。
でも電池の減り具合が分かってくるのはやはり便利ですね。
■大きさ、重さ
今までのGPSロガーはツーリングの最初から最後までバイクのリアBOXの中に入れたままでしたが今回は付属のリストバンドに固定して腕にはめていました。
大きさ的には腕時計より大きいですが重量はリストバンド込みで80g(本体だけだと51g)で私が使っているタグホイヤーの腕時計が88gですから、それより軽い事になります。
結局今回のツーリング中ずっと腕にはめたままでしたが特に腕が疲れる事はないと思います。
■徒歩ルートの記録
ツーリングの途中でどこかに徒歩で散策する際に一緒に持って移動して記録してくれるので便利です。
GPSロガーだとバイクのBOXに入れたままなので徒歩ルートが記録されない事が多いんです。
■衛星捕捉
腕にはめてほぼ天上を向いているGT-800proの方がプラスティックのBOX越しにGPSの電波を受信するGT-600より精度が高いかと思っていたのですが取れたログデータを比較して見るとほとんどかわりはなかったようです。
■リアルタイム表示
でもやはりさまざまな情報がリアルタイムで得られるのは便利です。
一例として走行中の速度表示ですが私のハーレーのスピードメーターとの誤差に驚きました。
昔からクルマやバイクのスピードメーターは実速度よりも高めに表示されるというのは知っていました。
GPSロガーでは衛星からの電波を受信して移動距離と経過時間から速度を算出していますのでかなり正確ではないかと思っています。
(カーナビだと車速センサーからのデータも使っているので補正とかしているんでしょうかね)
今回、高速道路で確認したところ、ハーレーのメーター読みで100km/hの時、GT-800proでは93km/hから94km/hを示していました。
6、7%程度高めに表示されていた事になります。
また移動距離や経過時間も便利です。
移動初めてから何時間経ったからそろそろ休憩しようかななどの判断に役立ちます。
移動距離はオドメーターやトリップメーターがあれば同じなのですがやはりガソリン補給の目安になります。
補足出来ているGPS衛星の数、電波の強さが衛星毎に表示されるのも見ていておもしろいです。
地図は表示されませんが移動したルートは線で表示されれば、ルートがわかります。
メインメニューで表示される画面数もかなりいっぱいありますが同じような項目の組み合わせのものがあったり私はほとんど使わないストップウォッチやラップタイムなどは表示から一時的に外す「無効」設定も出来るので普段よく使う4、5種類の画面だけを選んでおけば自分に使いやすいようにカスタマイズ出来ます。
標準のままだと画面数が多すぎるので、予め絞り込んでおくといいですね。
山歩きやハイキングの方には歩数計や高度の推移を折れ線グラフで表すのも便利でしょうね。
そういう意味では登山やウォーキング、自転車などの方には特にお勧めです。
■気になった点、要望
今回使ってみて、気になった点をあえてあげてみます。
・バックライトは、明るい昼間では灯いていてもいなくても同じです。
これはある程度暗くなってからでないと必要ないようです。
反対に、間違って点灯したままになっているのに気付かず電池の消耗が早くなってしまわないか心配です。
・メインメニューでは一番最初(上)に「データのリセット」があり、誤ってここを押してしまいそれまでのデータが消えてしまうことがありました。
消すには再確認が必要にするか、メインメニューの二番目以降にした方が誤動作を防げていいかと思います。
ただこの「データのリセット」で消えるのは、累計の距離や経過時間、平均時速などのデータであり、一番大事なログデータが消える事はありません。
ログデータを消すのはパソコンで行います。
・電子コンパスについては前の記事にも書きましたが簡単にリセットされてしまうのが懸念されました。
でも今回の11時間のツーリング中、途中で二回ほど記録データのリセットを行いましたが電子コンパスは最初にキャリブレーションをしたまま正常の動作していてリセットされていまう事はありませんでした。
■ それでは、実際に家に帰ってきてからのデータの活用について書いておきます。
最初にパソコンにソフトをインストールしておきます。
ソフトは8cmのCD-ROMが付属してきます。
今までにGT-120やGT-600を使っていた方も新たにGT-800pro用のドライバが必要なので必ずインストールしておきます。
CD-ROMをセットすれば、あとは「ユーザーガイド(マニュアル)」と「Travel & Suite(ソフト)」のセットアップ画面になります。
出来ればマニュアルは一通り目を通しておいた方がいいでしょう。
ドライバを入れている途中でGT-800proの接続を促されます。
付属のマイクロUSBケーブルをGPS本体につなぎそれをパソコンに接続すればドライバのインストールの残りの部分が継続されます。
その後、ソフト「Travel & Suite」がインストールされさらに必要なソフトのチェックがなされます。
インストールが終了すれば再起動の必要はなくそのままソフトを使えます。
GT-800proからのデータの取り込みは付属のケーブルで本体とパソコンをつなぎ「@trip」を起動して行います。
データの読み込みは準備に時間かかりますが読み込み自体は早くなったようです。
その反面、デバイスデータをクリアするのにはずいぶんと時間が掛かるようになりました。
前の機種ではそうでもなかった(GT-600だと同じデータ消去が30秒くらいです)のですが今回は2分以上かかりました。
ここから先のやり方は、今までのGT-120やGT-600と全く同じなので以前書いたそちらの記事を参考にしていただいた方がいいと思いますのでここでは省略します。
でも一応、簡単な流れだけを書いておきます。
1.GPSコンピュータロガーにケーブルをつなぎ、パソコンに接続する。
2.パソコンの@tripを起動する
3.左上のアイコン(GPSロガーに黄緑の↓が付いている)をクリックする
4.「ソースを選択する」で「デバイス(GPSデバイス)からデータをインポートする」にチェックして「次へ」
5.データの取り込みが開始されます。
6.取り込んだデータのgpx形式で保存する。
【関連記事】
・ログデータの取り込みについては、
「GPSロガー、i-gotU GT-120を試す ~表示編~」
・ログデータをブログやホームページで表示するには、
「GPSロガーのデータと写真をブログに掲載する」は、コチラ
を、それぞれ参考にしていただければいいかと思います。
なお、このGPSロガーのi-gotU GT-120、GT-600、GT-800proを使っている方のブログやホームページの記事を見ると「付属の@tripでは、「GPX」か「CSV」にエクスポートする事は出来るけどGoogle Earth や他のGPSソフトで活用するのに使う「KML」又は「KMZ(圧縮版)」「MHT」形式には変換出来ない」というのをよく見掛けますがこれは誤りです。
付属の@tripだけでこれらの形式へのエクスポート、出力が可能です。
やり方は、やはり上の「GPSロガーi-gotU GT-120を試す ~表示編~」の記事の中に書いてありますが、簡単に説明すれば「GPSロガーを接続したまま@trip PCを起動したら上のアイコンで「トリップを共有する」を選び、「詳細設定」のラジオボタンをオンにすれば「トリップの共有条件」で「MHT」「KML」「KMZ」にエクスポートする」を選ぶ事が出来ます。詳しくは、@tripのヘルプにも解説があります。
今回のGT-800proではパソコンと接続して出来る事はGPSログデータの取り込みと本体内のログデータの消去だけで以前の機種(GT-120、GT-600)にあったようなログデータ記録の設定については、一切出来なくなりました。
その分、本体自体で出来るようになった訳なので便利になったといってもいいのでしょう。
今回のツーリングで得られたログデータでGT-800proとGT-600のそれぞれのデータを比較してみましたがほとんど同じデータ(ルート記録)が取れていました。
今後、私のツーリングではどの機種を持って出かけるか、走りメインなのか、観光地を徒歩で散策するのがメインになるのかはたまたハイキングなども取り入れるのかで使う機種を選んでいきます。
でもこれだけ高機能で「遊べる」オモチャが1万2千円ちょっとで買えるとはツーリング好き、旅好きにはいい世の中になりましたね。
【関連記事】
※ このブログの「GPSロガー」に関連する記事は、 コチラ です。
※ 走行ルートを記録するなら「GPSロガー」がお勧めです。
コメント
みろ さんへ、
GT-600をお使いですね。
>データをインストール とありますが、
@trip PCのソフトで、接続したGT-600からデータを
吸い上げている事だとしてお答えします。
データをダウンロードする際、下の画面のようになっていると思いますが
その際、下のラジオボタン「GPS Loggerの既存のトラックデータをクリアする」に
チェックが入っていると、データをダウンロードし終わったら
自動的にGT-600のデータをクリアします。
もし、データのダウンロードを確認してちゃんと落とせているのを確認してから
自分で(手動で)データをクリアしたいなら、
ここのチェックを外しておきます。
そうすれば勝手にGT-600内のデータをクリアすることは無いですよ。
関連する記事は、「便利なGPSロガーの使い方(設定と表示編)」に載せています。
http://goo.gl/HWyhQU
それ以上のことは日本代理店のサイトに質問すれば回答してくれると思いますよ。
はじめまして
GT-600を使用しています。
アプリ?を立ち上げデータをインストールすると、インストールが終わったなというタイミングで
“デバイスデータをクリアにしています”と表示され、
データがちゃんと見られるときと、ごっそりデータが消えているのか見られないときがあります。
また、そのあとに“ログデータをクリアにしました”のような表示もされ
何か設定に触れてしまったのか、探るも要領を得られないでいます。
ご多忙の中恐縮ですが、
お教え願います。
800Pro初心者 さん へ、
私のGPSロガーの使い方は、
バイクでのツーリングかクルマでのドライブメインで、
あとは市街地での徒歩です。
山の尾根や渓谷での使用経験はありません。
舗装路での山陰や市街地でのビルの谷間で
捕捉しにくく、変な位置に飛んでしまう事は
ごくまれにありますがそれほど多くはありません。
(今までブログに掲載したバイクでのツーリングルートマップや
去年の秋行ったスイスの山々のルートマップのデータは
修正とかしていませんので、長時間停まったままのデータは
なかったと思います)
データが更新されず止まったままになるのは、
バイクやクルマ、新幹線でもトンネル内だけです。
>地面が平らでないと、きちんと位置データを記録しない
私が今までつかった状況では、
そのようね傾向は見られませんでした。
コメントを拝見すると、
捕捉している衛星は7~10個ある状態ですので
かなり電波状態がいい時だと思いますが、
それでもログデータに異常値があるのは
よくわかりません。
>販売店が代替で送ってくれたものでも、
>街中で同じ現象が見られましたので、
>固体の問題ではないと思います。
このGT-800proは、モーションセンサ(3D G-センサー)を搭載しているので、
一定時間停止状態が続くと自動的に電源がOFFになり、
バッテリーの消費を抑える機能があります。
本体の動作を検知すると自動的に電源がONになり、ログを取り始めます。
ですから休憩中とか、GPSロガーをテーブルの上とかに置いて
静止状態にある時は、ログデータを記録しませんが、
動き始めると、また記録を開始するハズです。
ご指摘のように「同一データが何十個も記録されてしまう」
という事は考えにくいですね。
ただ、
>標高グラフは、上記の状態でもかなり正確に細かく横軸の距離と、
>縦軸の標高が変化して表示しています。
というのがよくわかりませんね。
私は今まで、GT-120、GT-600、GT-800proと
三種類のGPSロガーを使ってきましたが、
そういう事は一度も無く、問題なく使えてきました。
いずれにしろ、残念ながら私にはこれ以上わかりかねますので、
もう一度、販売店に状況をお伝えして
確認してもらうしかないようですね。
せっかく気に入って購入されたのに、
うまく動作出来ず残念ですね。
GT-800Proの感度についてお教えください。
私も登山での使用を前提に購入しましたが、山の中では見晴らしのよいところでも、
たまにしか(数分から数十分)に一度しか、緯度経度データが更新されず、
ログデータでも、同一データが何十個も記録されてしまい、PCでの地図表示も
当然直線を繋いだとびとびの軌跡になってしまいます。
これではまったく山の中では使えません。
そのとき、感度表示は±0~2で、受信状態の棒グラフも7~10本が黒く
立っており、受信衛星数もその数になっています。
ところが、谷底の森の中でも、車道に出たとたんに、かなり正確に
(数秒=数歩歩くと)緯度経度値が変わってそのとおりに記録されるように
なります。(ログ間隔3秒)
この現象は、数回の登山で毎回再現されます。
街中で歩いていてもごくまれに、数十mは値が変わらないことはあります。
他のコメントに書いた、販売店が代替で送ってくれたものでも、街中で
同じ現象が見られましたので、固体の問題ではないと思います。
上記の現象から考えると、どうも地面が平らでないと、きちんと位置データを
記録しないように思えます。地面からの反射波等を利用した受信なのでしょうか。
もしメーカーからの情報等がありましたら、お教えください。
あるいはもし、メカ好きおじさんがお持ちのものでも同様の現象が確認されたら、
ぜひメーカーへ改善を要望していただけないでしょうか。
ちなみに、標高グラフは、上記の状態でもかなり正確に細かく横軸の距離と、
縦軸の標高が変化して表示しています。
以上、よろしくお願いいたします。
chappyおじさん。 さん へ、
こんにちは!
登山をやっていらっしゃるんですね。
今、山へ行かれる方は、ナビやGPSロガーをお持ちの方が
かなり増えているようですね。
やはりご自分の足で踏破された軌跡を
記録に残して後から地図の上で確認されるのは
楽しみの一つですね。
私のブログもご覧いただいたとのこと、
ありがとうございます。
バイクでのツーリングには、
ログだけ残せるGT-600で十分ですが、
道中のデータを見ながら歩く登山だと
GT-800proがお勧めですね。
パソコンで軌跡を見たり、
撮ったデジカメ写真の撮影場所を確認したり、
あるいはHPやブログで公開したりと、
いろんな楽しみ方を試されてみてください。
メカ好きおじさん 様
こんにちは、初めまして。
登山を趣味としています、
そこでGPSを欲しいと色々と検索していました。
初めてGPSログの存在を知り、メカ好きおじさん のブログで
GT-800PROの詳細説明を参考にさせて頂き、
GT-800proを購入しました。
まだ、登山には持参していませんが、自宅周辺をあるいてログデータを見て、
登山に使える事を確信しました。
1:25000地形図+GT-800proで安全登山が可能かと考えています。
ガーミンはあまりにも高価すぎて購入断念!!!!
大変参考になりました、ありがとう御座いました。
かえる十兵衛 さんへ、
こういう「おもちゃ」は大好きなんで、
色々試してみたいし、自分の防備録や、
これから使う方の参考になるように解説しています。
取説読むのも好きですし、マニュアル作るのも好きです。
ログ取りがメインなら、GT-600がオススメです。
でもいろいろ遊びたいなら、少しの金額の違いなんで
GT-800proの方が後悔しないと思います。
画面を見なくてもGT-800proで正確なログも取れますので、
便利だと思いますよ。
こんにちは
いつもながら判り易いレポをありがとうございました。
とっても参考になりました。
あとはポチッとするだけですが、用途からすると600かな、でも800も捨てがたい。
ちょっと悩んでみます(^^)