ゲートが開かないのでバイク用ETCを修理した

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前回の記事にも書きましたが、高速道路を使ったツーリングで続けて二回、ゲート通過時にゲートが開かず「カードをお取りください」と表示されてしまいました。その前に高速を走った時まではまったく問題なく通過出来ていましたが、ある日突然ETCが反応せずゲートが開かなくなってしまいました。

使用している機器はハーレー納車時にディーラーで一緒に取り付けてもらった日本無線のアンテナ分離型二輪上ETC車載器「JRM-11」です。

症状としては、
 ・ETCの動作ランプは点灯する(カード無しで赤、カード認識して緑に点灯)
 ・ETCカード自体は認識されているようである(一般ゲート出車時にETCカードで精算出来た)
でも思いがけずゲートが開かないのって怖いですよ。
すぐ後ろにクルマがいた場合、私のバイクも問題なくETCを通過するものと思って速度をあまり落とさずに私に続いてゲートに近づいたところで、私が急に停車すると追突される恐れがあります。

ツーリングの帰りにディーラーに寄って点検してもらいました。
ETC本体、アンテナ、動作ランプ等一通りみてもらった後で言われた事は、「どうも分離されているアンテナコネクタ部の接触不良のようです。 ターミナルから出ている筈のセンターピンがうまく接触できていないようです。」との事でした。

修理するにはETC一式をメーカーに送ってパーツ交換してもらう必要があるそうで、修理代は1万数千円くらいとの事でした。
ただ直ってくるまでにどれくらい掛かるかわからず、来週にせまった北海道ツーリングに間に合いません。
ディーラーの方からはとりあえず北海道ツーリングの間は一体型ETC車載器をレンタルして取り付ける事が出来ますよと言われました。
トータルで二万円ほどの出費になるので、どうせなら今年の夏に発売予定となっている二輪用ETC2.0機器まで待ったほうが助成金もあるし割引率も高いのでお得でしょう。

ディーラーの方といろいろ相談しているうちにアンテナコネクタの接触不良だけなら、アマチュア無線の資格もあってJA1コールの私なら修理出来るのではないかと思えてきました。
ディーラーさんも「やってみるメリットはありますよね」と言われたので修理依頼せずに自分でやってみることにしました。

問題箇所はこの防水型アンテナコネクタの接触部分です。

ネットでバイク用アンテナ分離型ETC「JRM-11」の不良で検索してみると多くの方がアンテナ部分の接触不良を指摘していました。私のパーツも本体側のオス端子のセンターピンが少ししか突出しておらず短いため、アンテナ側メスコネクタの中にうまく接触していないようでした。

センターピンの先端が折れているようなら細い線心をハンダ付けして延長すればいいでしょう。ちなみにアンテナの長さとか接続方法はインピーダンスやV.S.W.R.を考慮して設定されていますので、適当な長さにカットしたり直接繋ぎ合わせるのはオススメできません。

この方法で処理してETCゲートを通過出来たとしてもアンテナの利得自体は確実に低下していますので性能を十分に発揮できないため、電波状態の良くないゲートだとうまく動作しない事があります。
オス側コネクタから外した端子部分を注意深く見てみると、下の写真の赤い部分の幅だけセンター端子が後ろにズレて隙間ができています。

この部分は爪だけ留まっていますので、爪を立ててケーブルを外します。センターピンの先端を購買率のルーペでチェックしてみましたが、折れているような箇所はなく最初からこの形状、長さだったようです。
周囲の網線部分には破損はないようです。

中心線のセンターピンが十分に出るように調整して組み直します。これだけ出ていれば大丈夫かと思います。

動作確認はセットアップ出来るディーラーなどなら電波を発射して確認することが出来ますが、行くのも大変なのでまずは導通チェックだけ行います。
ETC本体を開けるには裏側を留めているセンターピン付きトルクネスを外します。

ベルクロテープの下に隠れた部分も含め七ヶ所のビスを外します。

基盤上の赤丸の部分がアンテナのセンターピン端子になります。

次にアンテナ部分を分解します。
私のハーレーはここに傾斜させて取り付けていますが、両面テープで固定して見えなくなってしまうこんなパーツにまでハーレーのロゴが入っています。

ここのセンターピン付きトルクスネジはETC本体より一サイズ小さいものが使われていました。
真ん中のアンテナパーツの固定だけはプラスビスでした。四角い二枚のプレートのウチ、上の小さい方がセンター線用です。

最初にアンテナユニットとそこから来ているケーブル部分の導通チェックを行います。アンテナ側メスコネクタのセンター端子はかなり細いのでテスター棒では届きません。縫い針を軽く刺してこれを介して確認します。

この部分には断線はないようです。

次に写真右側のようにオス・メスコネクタを接続して、アンテナパーツとETC本体のセンター芯端子の導通をチェックします。
問題なく接続出来ているようです。
修理はうまくいったようです。

コネクタ部分の許容度をチェックします。通常は爪はココまで刺さっています。

爪をゆるめて少しづつ離していきますがココまでなら導通していましたのでOKでしょう。

ここまでチェックすれば問題ないでしょう。

実際の動作確認はETCゲートの通過が可能か確認します。
万が一ゲートが開かなかった時には後続車に迷惑を掛けますので後ろにいない事を確認して進入します。ゆっくり進入しましたがゲートが開いていきました。

問題なく「通行可」と表示されました。

ETCが反応せずゲートが開かない問題は解消されました。
これで安心して北海道ツーリングで高速道路をETC利用出来ます。

二輪車用にETCが初めて導入された当初に車載器を購入、設置された方は私と同じ日本無線のアンテナ分離型「JRM-11」を使っている方が多いと思います。

もしゲートが開かないような事があったらこの部分をチェックしてみてはいかがでしょうか。

コメント

  1. 浜ピカ さんへ、
    そうなんですか、新型のJRM-21でもエラーが頻発するんですね。
    購入して間もないならクレーム扱いで修理してもらえますね。

    私のは8年使っていましたので何とか自力修理しました。

    それにしても原因が特定出来ているのなら、
    使っているパーツを改良して欲しいものですね。

  2. こんばんは。私のは同じメーカのJRM-21と新しいタイプですが、まったく同じように
    だんだんETCゲートのエラーが頻発して・・・・とうとうまったく認識しなくなりました。購入してまだ4ヶ月
    ですが、アンテナ不良として修理して頂きました。製品は改善されていないのですかね?

  3. 返信が遅くなってすみませんでした。

    ジン さんへ、
    原因がわかれば、後は対処方法はなんとかなります。
    今回もディーラーさんの協力があったので
    割りとすんなり解決出来ました。
    それにしてもこういうのって
    自分でやれば無料ですけど、修理代って高いですね。

     

    FLSTC乗り さんへ、
    ちゃんとした資格をお持ちの方は尊敬します。
    私の場合は我流で経験だけでなんとかやってます。
    弱電、無線、パソコン関係だけは
    趣味として長くやってますのでなんとかなります。
    パーツの分解、加工は経験数によりますね。

  4.  毎回素晴らしい発想と技術を拝見して感服いたします。
     私は2級ガソリン自動車整備士を持っていますがありきたりのことしか
     出来ないので参考にさせていただいてます。

  5. やっとスッキリしました(≧∇≦)
    しかし器用で知識のあるメカ好きおじさんでないと、
    オレの熊のような手では無理そうですね(笑

    何しろ出費がかさまなくて良かったですね♪( ´▽`)

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