今日、8月9日は長崎原爆の日です。
世界で初めて原爆が戦争利用された8月6日の広島原爆の日は、ニュースでも大きく取り上げられますが、今日のニュースで長崎のことを扱った記事は少なかったようです。
少し前のニュースでオリバー・ストーン監督が「原爆投下は戦争を終わらせるために必要だったというのは幻想だ。(アメリカ人として)被爆者に謝罪したい」「原爆投下はソ連へのけん制が目的で軍事的に不要だった」と発言したことと、福島の原子力発電所の被災者がインタビューに答えて「原爆と原発は同じものだと思います」と言っていたのが強く残っています。
今から34年前、1979年に21歳の私はバイクで東京から三週間かけて中部日本から関西、四国、九州、中郷地方と回ってきました。
前の年に初めて原付という二輪の免許を取ってから、本格的な中型バイクでの野宿旅でした。
その旅の中でどうしても行きたかったのが、広島と長崎でした。
日本人として生まれてきたからには、世界で唯一の原爆投下による被爆国としてその現地を自分の目で見ておきたかったのです。
自分の「足」としてのバイクを手に入れたこの年、それを実行に移しました。
1979年の8月4日土曜日に東京の自宅を出発し、各地を転々として野宿しながら西を目指し、四国から九州に入り、先に向かったのは長崎でした。
8月18日土曜日、暑い夏の日でした。
全国地図とコンパスだけを頼りに、長崎市松山町にある平和公園に向かいました。
そこに見たのは有名な平和記念像です。
多くの観光客がこの像と同じポーズで写真を撮っていました。
両手両足を縦と横に伸ばしたポーズには、それぞれの思いがあるのでそれを形だけ真似る事は私にはどうしても出来ませんでした。
長崎の町は、同じように浜松からソロツーリングで来ていたGL400乗りの柴田クンと一緒に回りました。
その後、本州に関門トンネルから本州に戻り、広島に入ったのは8月19日の日曜日でした。
広島に着いたのは夜もだいぶ遅くなっていて、それまでのように広島駅で野宿しようと思ったのですがいい場所が見つからず、市内をぐるぐる回って川のそばの公園の岩の上に寝袋だけで野宿しました。
翌朝起きてきて、その川が太田川で公園は平和記念公園であった事に気がつきました。
昨日は回れなかった原爆ドームや平和記念公園の中を見て回りました。
それまで写真やテレビでしか見たことの無かった原爆ドームをこの目で見た時の衝撃は一生忘れられません。
その後も何度か出張で広島に行った時には、必ず時間を撮って訪れる場所になりました。
原爆死没者慰霊碑
平和の灯
原爆の子の像
平和記念資料館
長崎、広島を訪れたのは今から34年前の1979年8月でした。
そしてその同じ「34年」をさらにさかのぼった1945年8月に、この地に原爆が投下されたのでした。
それは私がうまれた1957年のわずか12年前のことです。
私は戦争を知らない世代です。
でも決して他人事ではなく、私のほんの身近な、歴史の中ではほんのわずかな時間の違いの中で起こった事でした。
あれから68年という時が経った今、その半分の年に広島と長崎を訪れた私には忘れられない出来事でした。
コメント
34年も間の写真ですから、
色調もずいぶんおかしくなっています。
でも21際のこの時長崎、広島へ行って実際に見たものは
私の心の中でいつまでも色あせない記憶に残りました。
ディーラーの世界遺産スタンプラリー、私はやっていませんが、
どんなものなんでしょうかね。
ノスタルジックなツーリング写真ですね^^ 僕は生まれ広島なのでこの施設にはいろいろと・・・・・・おかげでディーラーの世界遺産スタンプラリー?めぐりはできませんw
お久しぶりです。
佐世保出身だったんですね。
ご夫婦で九州に旅行されたんですね。
長崎は坂が多くてバイクで走るのは大変だった思い出があります。
でも景色がよくて、すてきな洋館などもあって
たしかに住んでみたいおしゃれな街ですね。
私も何年か前、レンタカーで九州を回った際に
長崎にも立ち寄りました。
ブログ拝見しました。
フランスの街角のジオラマ、すべて手作りでやっているんですね。
とっても雰囲気が出てすばらしいです。
お久しぶりです。私は佐世保出身で長崎市にも学生時代、新婚時代を含めて10年位住んでいました。長崎では3人の子供のうち、2人が生まれた地でもあります。子供たちが手が離れた今、夏休みを利用して夫婦二人で23年ぶりに行ってみました。個人的には、長崎は日本の中でも住みたい地ベスト5に入る場所だと思っています。ずいぶんと様変わりしているところもありましたが、本当によいところです。
ziromeiさんも同じ経験をされたんですね。
テレビや雑誌で見たり聞いたりするだけでなく、
実際にその場に行って、直接見てくると、
現実のものとして強く認識されます。
ここには多くの方に訪れてほしいですね。
私も20台の頃にツーリングで広島原爆ドームに立ち寄りましたが、実物を見て戦争の本当の怖さを目の当たりにした気分になりました。
長崎の平和祈念公園のときも同じでした。
こうして、平穏な日々を暮らせるのも、多くな犠牲者の方々がいらしたこと、けっして忘れてはなりませんね。
普段、おちゃらけたおやじなんですが、
この日だけは、真面目に子供達にもそう話してます。