以前から気になっていてぜひ観に行きたかったトコロがありました。
冬のこの時期しか見られない「秩父の氷柱」です。
「氷柱」と書くと一般的には「つらら」と読みます。
秩父地方にはかなり前からある「三十槌(みそつち)の氷柱(つらら)」のほかにも、小鹿野町の「尾ノ内氷柱」と最近になって出来た「あしがくぼの氷柱」の三大氷柱があります。
「三十槌の氷柱」は道の駅大滝のさらに奥の場所にあり、自然に出来た氷柱が見られることでに人気がありますが、当然氷が出来るだけ寒い場所ですから出かけるにも路面凍結が気になって、バイクツーリングはもちろん無理ですしクルマで行くのも躊躇していました。
そんな中、いつも出かける秩父ツーリングの入り口にあたる道の駅あしがくぼにも昨シーズンから新たに「氷柱」が出来たと聞いてぜひ行ってみたいと思っていました。
こちらの氷柱は天然のものではなく、斜面を利用した場所にホースで水を巻き、冬季の寒さを利用して凍らせた人工のものです。
それでもかなりの面積もあり迫力があると評判になっていましたし、土日には夜間のライトアップもされているようです。
ところで先に「三十槌」の方は「氷柱=つらら」と書きましたが、どうやら「あしがくぼ」の方の「氷柱」は「ひょうちゅう」と読むようです。
まだ秩父路ツーリングは路面の状態がわからないのと、出かける時には曇っていたので今回は妻とクルマでのお出かけとなりました。
ウチの日産ジュークにはスタッドレスタイヤを履いているし、チェーンも携行しているので大丈夫でしょう。
出かける時の気温は9度近くと、この時期にしてはかなり暖かでした。
ただ空一面に雲が広がっていて天気予報では夜から雨となっていました。
前を行くタンクロリーに写った愛車を見て妻が「平べったくてスーパーカーみたい」と言っていました。
運転手さんに一言、「もう少しキレイに磨いておいてよ!」
先日は国道299号線の飯能から先で駅伝のため午前中通行止めでしたが、今日はスムーズに流れています。
天気もだんだんと雲が切れて晴れ間が広がってきました。
道路脇に設置された温度計も11度を示していて、「これならバイクで来られたかも。。」
途中、私の前を赤色灯を点滅させたミニパトが走っていましたが、どうやらトレーラーの故障対応だったようです。
この写真はクルマに取り付けたドライブレコーダーの動画の一部をトリミングしたものなので画像が荒れています。
ここまでは路面の状態は、一部にすこしだけ夜露に濡れたところもあったようですがほぼドライで問題ありませんでした。
しかし正丸トンネルを出たところには路肩に除雪した雪の固まりが残っていました。
こういう雪が積み重ねられたところの雪が路面に溶けて流れ出して未明に凍ってしまうのが怖いですね。
道の駅あしがくぼに近づいてくると、北側の谷崖のところには雪が一面に残っている場所もありました。
平日なので駐車場も空いてはいましたが、それでもけっこうクルマが停まっていました。
バイク置き場はと見ると一台だけ来ていました。
あしがくぼの氷柱は、これだけノボリが立っていればいやが上にも目立ちますね。
トイレ休憩を済ませ、ダウンジャケットと帽子をかぶって、いよいよ氷柱見学に出発です。
パンフレットによると、クルマの場合は第二駐車場に停めてそこから徒歩で12分、同じく西武鉄道の芦ヶ久保駅からも徒歩12分となっていました。
下の地図の赤い線のところがGPSロガーで記録した歩いたルートです。
今回は売店やトイレのあるいつもバイクを停める第一駐車場にクルマを停めました。
会場までの道は、昨シーズンは国道299号線を秩父方面に少しだけ歩いて向かったようですが、今年は遊歩道が整備されたおかげでクルマの往来の激しい国道を歩かなくてすむのでお年寄りや小さなお子様がいても安心ですね。
道の駅からの道順は、併設されているうどん道場のお店の脇を通っていきます。
ちょうど電車が停まったところでしょうか、駅の方からも大勢の方が歩いて降りてきました。
ほとんど年配の方ばかりでした。
ウッドチップを敷き詰めた遊歩道はふかふかして足にやさしいですが、しばらくゆるい上り坂が続くので気を抜けません。
歩いて行く右手下には、国道からも見えるキャンプ場のバンガローが見下ろせます。
道の駅から5分ほどで登り坂は終わり、後はゆるやかな下りです。
手すりも間伐材で作られた太い丸太を組んだものが整備されています。
さらに3分ほど行くと細い道をはさんで氷柱会場への入り口受付があります。
その前に右手のプレハブのところで「環境整備協力金」として一人200円でチケットを購入します。
これはいわゆる「入場料」ですが、さきほどの遊歩道の整備や氷柱作成のための放水作業などを考慮すれば協力しましょう。
受付を通ってさらに進むと左手奥に見えるように、西武線の鉄道の下をくぐる場所に来ます。
この辺までくると氷柱会場の一部が見えてきます。
道の駅あしがくぼを出てからここまで、普通に歩いて10分ほどでした。
氷柱会場では持っていったデジ一とコンデジの両方を使って撮影してきました。
ここに訪れる前にネットのいろんなサイトで氷柱の写真を見ていましたが、実際に見てみるとなかなかの迫力があります。
会場に入ってすぐのところに鳥居があります。
「冨士浅間神社」と書かれています。
「あしがくぼ氷柱」の大きな看板があるのですが、通路に対して立っている向きが少し変です。
考えてみるとこの看板は歩いて回っている観光客用ではなく、すぐ上を通っている西武鉄道の電車から見る人用のものなんですね。
見るだけでなく、手で触れられる場所もあります。
その少し先全体がこの氷柱のメインステージになります。
「つらら」のイメージは上から下がっていて、「ひょうちゅう」だと下からせり上がってくるような感じです。
ここのはまさに「ひょうちゅう」だと思います。
もちろん上から下がったつららもありますが、その多くが地面からわき上がってきた水が凍ったような感じです。
少し前に降った雪のせいでしょうか、透明な氷というより全体に白くかぶったようになっていました。
ここに来る途中の看板に「氷柱は1月下旬から2月中旬にかけて最大になります」とありましたので、これからまだまだ成長するのでしょう。
ここには「あしがくぼ氷柱」の看板があり、カップルやグループで来た方の格好の記念撮影スポットになっていました。
氷柱の会場は斜面になっているので坂を登っていけます。
上の方から氷柱を見学出来るようになっています。
少しあがるだけで見え方が変わってくるので、そのたびに写真を撮っているので一緒に行った妻は先にどんどん登って行ってしまいました。
途中には氷柱と西武鉄道がよく見える場所があります。
線路はここの少し手前と先でトンネルになっていて、この場所だけ地上に出てきます。
氷柱まつり期間中は、ここを通る電車はすこしだけ徐行しているとの事でした。
そして設置されている看板には、電車の通過時刻表と「電車が来たら手をふろう キャンペーン」と書いてありました。
実際に普通電車やレッドアローが通過するたびにここにいる方々は手を振っていましたが、思ったより速度が速いので車内の方は氷柱に注目してて手を振りかえす時間はなかったかもしれません。
電車が近づいてくるのは直前までわからず、急に現れる感じなので写真を撮りたい方はかなり早めに構えて待っていた方がいいです。
電車の通過時刻も数分程度のズレはあったようです。
まだ上があるのでさらに登っていきます。
キャンプ場から続く道路の先は広場になっていて、プレハブの売店と中央には数基の薪ストーブが設置されていました。
ここで受付の際にもらった「環境整備協力金」のチケットが効力を発揮します。
このチケットで甘酒か紅茶が一杯、もらえるサービスがあります。
ピンクの「おもてなしレディ」のジャケットを着たスタッフからいただきます。
ベンチがあるので座ってゆっくり飲めるのがいいですね。
この日は気温が高く、日なたでは12度を超えていました。
ダウンジャケット、帽子、マフラー、手袋と完全防備で来ましたが、マフラーと手袋の出番はありませんでした。
普段はもっと寒いでしょうから、暖かい飲み物のサービスはうれしい限りでしょう。
ここからは氷柱会場全体を上から見下ろすように見ることが出来ます。
パノラマで撮影してみました。
自撮り棒でセルフフォトしてみました。
それではそろそろ下っていきましょう。
下まで降りてきたところで、昔のデザインの「レッドアロー・クラシック」が通過していきました。
会場を後にして、帰りも10分くらいで道の駅にもどってきました。
そろそろお昼ですが、今日は日帰り温泉に行ってそこで昼食にするつもりなので、ここでは軽く「味噌ポテト」をいただきます。
「味噌ポテト」は秩父のB級グルメで、茹でたジャガイモに衣をつけて油で揚げたものに甘い味噌をかけて食べるおやつのようなものです。
ホクホクのジャガイモにサクサクの衣、そして味噌だれの甘さが絶妙です。
それでは温泉に向かいましょう。
国道299号線では、道の駅あしがくぼを過ぎたこのあたりが一番気温が低く、路面凍結に注意すべき場所です。
これも画面キャプチャです。
今回は近場の温泉にするつもりということで、候補は「秩父湯元 武甲温泉」「バイエル 星音の湯」「秩父温泉 満願の湯」「秩父川端温泉 梵の湯」の中から選びました。
結局は最近よく行く「満願の湯」に決定です。
クルマのナビにセットして出発です。
バイクナビと違ってリアルタイムで道路の渋滞情報が反映され、混んでいる道を避けて案内してくれます。
バイク専用ナビにも、VICSだけでなくパイオニアなどのスマートループ(リアルタイムプローブ)などの情報を元にした渋滞回避ルートや、雨雲回避ルートを考慮して案内してくれる機種があったらうれしいですね。
道の駅あしがくぼから走ること30分ほどで「満願の湯」に到着です。
平日の割に思ったより多くのクルマが来ていました。
ここの料金は土日900円、平日800円ですが、ネットで「満願の湯 割引」で検索したサイトでクーポン券を印刷するか、スマホで表示して見せると10%引きになります。
また、別のこちらのサイトではお得な食事とのセットクーポンもダウンロード出来ます。
館内に入ると一階の大広間からはカラオケの歌声が聞こえます。
大勢来ていた方はここで一日、お風呂に入ったり歌ったり食事をしたりして楽しんでいる方でしょう。
ちなみに二階にもお休みどころはあるので、静かな場所で食事を取ることは出来ますよ。
男湯は内風呂とサウナ、それに露天風呂は二カ所あります。
すべて源泉100%でぬるぬるのお湯です。
何度もお風呂に入ったり出て涼んだり、サウナに入ったりで1時間ほどのんびり過ごしました。
二階の休憩所にいくと妻はすでに来ていました。
お昼に選んだのは妻が「おっきりこみうどん」、私は「ミニ豚味噌丼とそばのセット」です。
けっして豪華というわけではありませんが、素朴な味が気に入ってます。
味噌豚も柔らかくておいしく、そばもゆずの香りが効いていました。
それにしても今日はなんという暖かい陽気だったのでしょう!
これなら道の駅あしがくぼの氷柱見学も、日帰り温泉も、じゅうぶんバイクでのタンデムツーリングで来られたでしょう。
温泉帰りも湯冷めすることはなかったでしょう。
重ね重ねバイクで来なかった事が悔やまれます。
そんな私の気持ちを代弁するように、駐車場に戻るとわがやのクルマのそばにハーレー・スポスタが二台停まっていました。
きっとツーリングで走ってきて、ここの温泉に来たのでしょう。
ううーーうらやましい!!
今日はこのまま帰る予定です。
でも一カ所だけ、最近行ってなかった道の駅ちちぶに寄ってきました。
妻が楽しみにしていたソフトクリームの売店は、中の食堂ともども施設の点検のためにお休みでした、残念!
ここ秩父は以前放映されていた「あの花・・・」アニメで町おこしを続けています。
その看板と一緒に、味噌ポテトのキャラクター「ポテくまくん」のパネルが飾ってありました。
置いてあったチラシを見てみると、
バイク弁当で有名な大滝食堂は、今は三十槌の氷柱見学後にどうぞって感じで「つららカレー」のメニューがあるようです。
さらに長瀞のライン下り、さすがに冬は寒くて乗る人も減ってしまうのに対応するために、こたつ舟を出しています、すごー!
帰りも高速に乗らずに国道299号線を戻ります。
横瀬のあたりでは警察が来ていて、事故の検分をやっていました。
道の駅あしがくぼの手前のこのあたりは、雪解け水が流れているので早朝に通る場合は注意が必要です。
帰りもお土産と野菜を物色するために、ちょろっとだけ道の駅あしがくぼに寄りましたが、バイクも二台ほど停まっていました。
帰路、上り車線でネズミ取りをやっていました。
何台が連なって順調に走っていたら急にずいぶん前を行くクルマが速度を落としたようでした。
そのすぐ先にサイン会場が設置されていて、原付スクーターのライダーが呼ばれていました。
40km/h+アルファで巡航していても、原付だと法定速度オーバーになってしまいますね。
自宅に戻ってきたのは4時過ぎでした。
バイクに乗れなかったのは残念でしたが、この時期ならではの「氷柱」が見られて、日帰り温泉でゆったり出来たので満足でした。
コメント
[…] でも、事前にメカ好きおじさんのところでつららカレー情報を事前ゲットしていたので […]
仙人 さんへ、
そうなんですよ。
ついつい見ちゃいます。
氷柱、秩父にあるのは知っていたので
ネットでは見ていましたが、
実際に行ってみてよかったです。
下からのにょきにょきはおもしろいですよね。
ピカピカのタンク車だったら嬉かったですね(^^;
こちらには氷柱の見れるところはないと思うので、羨ましいです。
下から伸びてるのっておもしろいですね!
自撮りのお二人、奥様の寄り添い方が若いカップルのようで素敵です(^^)/
車で出掛けてみて暖かいと、うちも同じくの思いです(^^;バイクに乗り換えたい~ってね
ikuyubon さんへ、
昨年行った横瀬の棚田といい、この氷柱といい、
通い慣れてる秩父でも、
まだまだ知らない、行った事のないスポットがあります。
こういうところを探して出かけるのも楽しみの一つです。
>初めてご一緒した秩父も山間に雪が残っていた気がします。
三人で行った時も、浦山ダムの下に雪がありましたね。
ヒトミン さんへ、
そうなんですか!
じゃあちょうどいい情報に提供になったかな。
秩父はかなり冷えるので、
早朝ツーリングだと路面凍結に気をつけて来てくださいね。
秩父三大氷柱を巡った後、大滝温泉に入って、
つららカレーかバイク弁当をいただくってのアリですね。
ziromei さんへ、
私もせっかくの暖かい晴れの平日だったので
バイクで行けばよかったと残念でした。
金曜日は関東平地でも雪なので
秩父はかなり降りそうで、
そうなるとしばらく残るかもしれませんね。
野坂の味噌豚丼の香ばしさにはかないませんが、
あれはあれで柔らかくておいしかったです。
雪の心配が少ないようなんで、プラッと秩父へ行ってみようとしてましたが、明日あたり雪みたいですからねー。
やはり車じゃないとダメそうですね。
ミニ豚味噌丼とそばのセット、食べてみたいなぁ。
わー!来週ちょうど行こうと友達と話していたので参考にさせていただきますねー!
バイク弁当の大滝食堂も行ったことないし、
そのつららカレー( ´艸`)是非いただかなくてはっ!
そんなのあるんですね。初めて知りました。
今度行ってみたいと思います。
結構道端に雪があるんですね。
そういえば初めてご一緒した秩父も山間に雪が残っていた気がします。
寒いですもんね。
秩父も最近は全然行ってないです。