デグナーさんにつくってもらったFLSTC用レインカバーが再販開始になりました

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ハーレーFLSTC、ヘリテイジ・ソフテイル・クラシックに乗られているオーナーさんは、リアの革製のサドルバッグに何か雨対策はされていますか。
結構何もしてないよ、という方が多いようですが、やはり本革製である以上、雨に濡れると痛みが極端にすすむことは否めません。

FLSTCはハーレーの中でもヘリテイジ(受け継いでいくもの、遺産)というくらい昔ながらのスタイルを踏襲しているモデルです。 そのため頑なにリアにはスタッズをいっぱい打った革製のバッグを搭載しています。
確かにあのバッグの革はかなり厚くて頑丈に出来ているので、少しくらいの雨でも大丈夫でしょうけどそれでも中に入れたものが湿っぽくなるのは気になります。

私が普段入れているものはレインウェアや、防水バッグに入れた車載工具などですが、長期の泊りがけのツーリングではその他にもいろいろなものを入れて行きます。
幸い、FLSTC専用につくられたレインカバーが株式会社デグナーさんから販売されていたので、2008年に乗り出してすぐに購入して常にサドルバッグに常備していました。

日帰りの時で雨が降りそうな時はあまりツーリングに出かけませんがそれでも途中で天気が急変することはありますし、北海道ツーリングのように1習慣以上の長期ツーリングでは途中で雨に振られる確率は高くなります。
実際に北海道では何度かこのレインカバーのお世話になっていました。

こんな風に私のツーリングではなくてはならない存在だったFLSTC用のレインカバーですが、一昨年2018年の北海道ツーリングで片方だけ紛失していまいました。
層雲峡のホテルを出発する時に雨が降っていたのでレインカバーを掛けて出て高速に乗って旭川に向かったのですが、その直後に雨は上がり快晴になりました。 そして雨具を脱ぐ為に停まった時に片方のレインカバーが無くなっているのに気づきました。
今まで何度も高速道路でも使っていて一度も外れた事は無かったのですが、この時は取り付け方が甘くてしっかりカバー出来ていなかったのだと思います。
ホテルを出た直後に落としたのかとも思い、問い合わせしてみましたがありませんでした。

北海道ツーリングから戻り、再度購入しようと思ってネットで検索しましたがどこのサイトも販売を終了していました。

その頃、仕事関係でデグナーのご担当のK様と知り合う機会があったので、「デグナーさんのレインカバーを10年以上愛用させていた事、北海道ツーリングで紛失してしまった事」を伝え、デグナーさんに在庫は残っていないか、あるいはどこか卸されている所で販売されているお店はないか問い合わせしました。 これが今から1年半ほど前の2018年7月の事です。
一度は在庫のありそうなお店が見つかりそうでしたがやはり完売されていました。

どうしても諦めきれず再販の予定はないか、再度デグナーのご担当者様に問い合わせました。

デグナーさんとしてもFLSTCのレインカバーは形状が特殊なのでご希望されるお客様が多いのは重々ご理解いただいていたのですが、諸事情により2017年5月に完売となりその後は生産していないとの事でした。

そこを何とか出来ないでしょうかと、再三不躾なお願いをさせていただき、「それならば」ということで再生産していただく事が社内的に了承されましたとのお返事をいただきました。

でも実際にはもう当時の生地や底板の材料は在庫がなくまた型紙も残っていないそうでした。
それならばという事で、私が使っていた片側だけ残っていたFLSTC用のレインカバーをデグナーさんに送り、これを元に一から型紙を起こしていただくことになりました。 さらに生地については国内調達ではコストが見合わないとの事で数カ国に行かれた際に、実際に生地を探していただくことになりました。

それからがかなり時間が掛かってしまいました。 やはり雨に強くて耐候性もある生地と、高温になるマフラーと接触しても溶けたり変形しない底板部の材料を探してさらにコストとの兼ね合いを調整するのにはかなりご苦労をされたとの事でした。 それでもずっと気にかけていただいて再生産に向けて努力してくださったデグナーのご担当者様には感謝しかありません。

そして昨年2019年10月に一度試作品が出来たということで送ってくださいました。 再生産をお願いしてから1年3ヶ月経っていました。
早速私のFLSTCに被せてみて、いつもの秩父ツーリングに出かけ150kmほど走ってきました。
スタートした直後は、万が一にも外れて飛んでいってしまっては後続のクルマに迷惑をかけるのでヒモでゆるくつないで落ちても飛んでいかないようにしてありました。
テストの結果は全く問題なく、フィット感もよく外れる気配もありませんでした。

実はこの時のツーリングレポートではこれと同じような写真を載せていました。 よく見ると晴れた日のツーリングなのにレインカバーをしているし、さらにヒモもつながっているのがわかります。 たぶん気がついた方は誰もいないでしょうけど。。。
 ※2019年10月9日記事「病院行かずにタンデムツーリング」

そしてその後もデグナーさんのご担当者様は商品開発を続けてくださり、生地の見直しなども行い最終的な製品版が今月始めに送られてきました。
こちらがその商品です。
デグナーさんに再生産をお願いしてから実に1年7ヶ月掛かりました。

商品タグは以前のものが残っていたので再利用されたそうです。

以前使っていたものはデグナーさんに送ってしまい型紙用の採寸に使われたので私の手元にはありませんが、覚えていたイメージでは大きさ的には以前のものより小さくなって23cmほどとだいぶコンパクトになっていました。

探すのに苦労されたという底板の部分ですが、左側が最終の製品版で右側が昨年10月の試作品です。 試作品の方は以前使っていたものとよく似ているようで厚めに出来ています。 デグナーさんによると底部の生地は異なりますが耐熱性などに遜色はないそうです。

収納用に丸めた状態では、右の最終版の方が柔軟性があり細く巻くことが出来ます。

そして下のように曲げることも可能です(実際に収納するときには曲げることはしません)

生地内側の縫い目にもしっかり防水テープで加工されています。

以前のモノとの外観の違いですが、昔のモノはサイドに大きく「デグナーさんのシンボルマーク」が入り、また底のところに左右がわかるように大きく「L」「R」と表示されていました。

今回の再販の最終版と試作品はリア後ろ側のピスネームのところに小さく「DEGNER」と「R」が入るだけになりました。

そしてこれが実際に被せてみたところです。
形状もピッタリ合って申し分ありません。
私のFLSTCはマフラーをカスタムしていて、ノーマルの右二本出しから左右出しに変えています。
ノーマル状態だとこのページの上の方の写真のようにリア側のマフラーがもう少し上にあるのでカバーの底と接触しています。
私の場合でも、北海道ツーリング時のように中に重い荷物を満載するとサドルバッグの底が下がってカバーがマフラーに触れていました。

私のFLSTCには、キジマ製のタンデムグリップとリアキャリアを取り付けているのでサドルバッグ取り付け部の上部に隙間が無いため、カバーが奥まで入りづらく若干シワが寄っていますが、これでも以前のレインカバーでも外れることはありませんでした。

内側への回り込みですが、写真のように結構しっかり生地が入っていますので外れにくいでしょう。

後ろから見たところでもレインカバーは違和感なく取り付けられました。

そして最終的なテストのために20分だけハーレーで走ってきました。
手術してから2ヶ月ですのでまだ本格的なツーリングは無理です。

走行しながらの撮影ですが、バタつきもありませんでした。

走行直後、マフラーの温度は90度近いので手で触れていられないくらいでした。

この状態でレインカバーの底部をマフラーに一定時間押し付けてみました。

その結果も生地に何ら変化もありませんでした。

そしてこれらのテストレポートをデグナーさんのご担当者様にお伝えしたところ、めでたく再販売が開始となりました。
今後は、デグナーさんが収めているハーレーのディーラーさんやハーレーの用品を扱っているお店、ネット通販などに販路を拡大していくようです。
価格は以前販売されていた最終版と同じく6,270円(税込)だそうです

このレインカバーはFLSTC専用となっていますが、実際には形が多少合えば他の革製のサドルバッグに使っている方もいらっしゃるようです。 ただうまくフィットしていないと走行中に外れてしまわないようにご注意ください。

FLSTC乗りのライダーの方なら、雨の時の用心のためにも用意しておくことをおススメします。

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