3日目(2010年9月28日)
アルプスを代表する名峰といえばヨーロッパアルプスの最高峰「モンブラン(標高4810m)」を欠かす事が出来ません。
でもモンブランがあるのはスイスではなく、フランスとイタリアの国境にあります。
今回参加したものを含め、スイスの名峰を巡るツアーではこのモンブラン観光も含まれているケースがほとんどです。
ですからこのツアーも訪れた国はスイスだけではなく、フランスも含まれる事になります。
皆さんもご存知でしょうけど、フランス語で「モン」は「白い」、「ブラン」は「山」です。
シャモニーには、グリンデルワルトからバスで約260kmを走ります。
朝食の後、二晩泊まったホテルから、すべての荷物を持って出てきます。
今晩はホテルが変わるのでスーツケースもバスで移動です。
8時、バスが出発します。
スイスの都市間は高速道路が整備されていて、渋滞もなく快調に流れます。
走り出して、1時間40分、110kmほど走った頃、トイレ休憩で停まりました。
ここは女性と、男性の個室だけが有料でした。
ツアーの方々は「小銭がない!」と言われていたので、壁に取り付けてあった両替機を教えてあげました。
外に出て体を伸ばします。
さすがに長距離は疲れますね。
35分ほど休憩を取ったあと、出発です。
フランスに行くのに、ラヴォー地区のブドウ畑やレマン湖を通って行きます。
これは、モントルー近くにある有名な「シヨン城」です。
ブドウから出来るワインと言えば、フランスが有名ですがここラヴォー地区をはじめ、スイス各地でもそれぞれの「スイスワイン」が作られているそうです。
ただ生産量も少ないので、日本などに出回る事はなく、ほとんどが国内で消費されているようです。
私も今回のツアーで何度か飲みましたが、クセがなく飲みやすいワインでした。
この段々畑も全部ブドウ畑です。
これはパーキングで見掛けた犬の糞の処理用の袋と処理箱です。
12時少し前、グリンデルワルトを出て、3時間50分、247kmほどでフランスとスイスの国境です。
わたしたちもここからフランス領に入るわけですが、観光バスはパスポートの提出どころかチェックは何もなく、すんなり国境超えをしてしまいました。
こんな景色が、山岳街に来た事を強く印象づけています。
12時20分、4時間20分ほどで冬季オリンピックでも有名なシャモニーの街に入りました。
シャモニー・モン・ブラン(Chamonix-Mont-Blanc)が正式な名前で、標高1036mの登山とスキーのリゾート地です。
ここのレストランでランチです。
これから3800mという富士山とりかなり高いところの展望台に行くので、アルコールはやめておきました。
食事のあと、シャモニーの街外れにあるロープウェイ乗り場に歩いていきます。
天気もよく気持ちがいいですね。
日本では売られていないaprilia製のclassicバイクです。
ナンバーが付いていないようですが。。。?
ロープウェイ乗り場です。
夏の最盛期と違って空いています。
これからエギーユ・デュ・ミディ展望台に向かいます。
「エギーユ・デュ・ミディ」とは標高3777mの山の名前です。
意味は、「真ん中(=正午)の(時計)の針」で、シャモニーから見ると、正午の時の太陽がこの山の頂上に見える事が言葉の由来です。
その山頂にロープウェイの駅と展望台を作ってしまったのです。
2800m近くもある高低差を一気に登ってしまうんですね。
参考までにこのロープウェイは往復で約40ユーロ(4千円)ほど掛かるようです。
今日の展望台の状況を示しています。
途中でロープウェイを乗り換えます。
ここで外を見るとこんな霧一色です。
でもすすむにつれ、雲の中から顔を出します。
まもなく頂上駅に近づいてきました。
こんな高所の急な岩場によく駅を作ったものです。
ロープウェイを降りると洞窟のような通路を進みます。
そのあと、エレベーターで一気に上がります。
展望台に登ると、すばらしいモンブラン山系の景色が広がります。
上の写真の山の名前を解説したのが下の赤い線で囲った部分です。
ここの中央右よりの方にある、山のかげの天頂部がなだらなか丸い形になっているのがモンブランです。
一段下にももう一つ展望台があります。
ここの気温は手元の温度計ではマイナス5度ですが、それほど寒くはないです。
ここで日本にいる家族や妹に電話をしてみました。
ちゃんとつながるのがなんとも不思議な気分でした(時差もあるし、ただ自慢されるだけで電話をされた方は迷惑だったでしょうね(笑;
一旦下に降りて、空中通路(これもペデストリアンデッキって言うんでしょうかね?)を通って、もう一つの展望台に行きます。
登ってくる人たちもいます。
こんな高いところにもお土産物屋さんやドーナツ等のスナックショップもありました。
私はここでこんな置物を買ってしまいました。
エギュイ・デュ・ミディ展望台です。
そうそう、ここはフランスなので支払いはフランではなく、「ユーロ」です。
このために少しだけユーロに両替しておいてよかったです。
かなりヨーロッパ最高峰の山々に興奮気味になったあと、再びロープウェイに乗ってシャモニーの街外れに降りてきました。
少し先にバスが待っています。
16時すぎ、ここから130km移動して、今晩泊まツェルマットに向かいます。
どこの街にも若者の落書きはありますね。
でも絵柄が日本とはちょっと違います。
今回のツアー、「秋色のスイスを楽しむ」はずでしたが、2日目の雪といい、秋の様子があまり感じられませんでした。
あえていえばベルン市街が少し涼しくて、道行く人の服装が秋らしかったような。
でもここの山々では少しだけ紅葉していました。
赤というより黄色の葉はほとんどでした。
もう一度、スイスとの国境を通ります。
こっち側(スイス入国)の職員の方がちゃんと仕事をしていたようです。
やはりお国柄でしょうか(笑;
スイスを走ると教会がよく目につきます。
山あいの集落があれば、かならず教会があります。
信仰心が厚いんでしょうね。
そういえば、「アルプスの少女ハイジ」の物語で、アニメでは宗教色は押さえられていましたが、小説を読むと「信仰の大切さ」をうたっていました。
信仰心を捨てたアルムおんじに、ハイジが「神様を忘れてはいけないわ。私達が忘れても神様は私達を見捨てはしない」というくだりがありました(古い記憶なので正確かどうかわかりませんけど)
ちなみに、アルプスの少女ハイジ、テレビ放映は毎回欠かさず観ました。
映画になった時も、映画館で連続して2回観た事もあります。
スイスに来て気がついた事がもうひとつあります。
山々はきれいなんですが、農作物を作っている畑をあまり見たことがありませんでした。
ブドウ畑やトウモロコシ(人間の食用ではなく家畜の餌用とか)は時々みかけるのですが、それ以外はあまりみません。
今回見たリンゴ畑は珍しかったです。
食事の時、サラダが野菜が多くないのはそのせいでしょうか。
こういうお城もよくありました。
カー用品ショップと今回、唯一見た「ハーレーダビッドソン」の看板のあるバイクショップです。
山々の斜面に少し影が出て来た頃、ツェルマットの街が近づいてきました。
おや、向こうの雲の影にある山は何でしょうか?
後日乗る、氷河特急が走っています。
珍しいゴルドーウイングでのツーリングでしょうか。
ところで観光国であるスイスには、自動車の乗り入れが規制されている地区がいくつかあります。
ツェルマットもその一つで、原則として電気自動車やバス、自転車以外のエンジン車は乗り入れが規制されています。
そのため、ツェルマットへはバスでは直接行けず、電車を利用する事になります。
18時半、ツェルマットの一つ手前の「テッシュ」という駅で、スーツケースと一緒にバスを降ります。
個人個人でガラガラいいながら電車にケースを積み込みます。
この電車も上部にガラスがはまり、窓横の小物置きに地図と路線図が印刷されています。
13分ほどで、ツェルマット駅に到着です。
駅前には小型の電気自動車のタクシーにホテル所属族の荷物運搬車がいっぱい来ています。
私達の泊まるホテルも駅から少し離れているのでタクシーで荷物を運んでもらいます。
駅からのびるメインストリートです。
駅近くには、このあと度々お世話になたた「コープ」があります。
そして、ここツェルマット駅前でもちょっとだけ、憧れのあの「マッターホルン」が頭を見せています。
お土産モノ屋さんが並ぶメインストリートの両側の家々には、窓にいっぱいの花が飾られています。
ホテルへ向かう途中に川にかかった橋があります。
この橋の上が、マッターホルンの絶好の撮影場所のようで、多くの観光客がカメラを構えていました。
ちょっとばかり雲がかかっていましたが、ようやく雄壮な姿を見ることが出来ました。
ホテルに入ってロビーでくつろぎました。
夕食は再び駅近くまで歩いてきて、猪のステーキです。
クセもなくおいしかったですね。
いよいよ、明日はマッターホルンともっと間近で見る事ができるんですね。
興奮してなかなか寝付かれませんでした。
今回のルートは、
↓ ↓
GPSロガーは上空からの電波を取得して位置情報を確定しますので、ロガーの設置位置や電波の状況によりズレが生じます。
このズレはかなり大きな差異ですが、今回のツアーでも何度かそういう時がありました。
実際にはGPSロガーを付けたバッグが乗り物(バスやロープウェイ、電車)の足下にあったとか、渓谷で山の陰になっていた等の原因が考えられます。
自律航法による補正が出来ないGPSロガーの限界と思っています。
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