スイス旅行記(4)ユングフラウ、アイガー、メンヒ 編

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2日目(2010年9月27日) 前編

  

観光地としてのスイスには見どころがいっぱいあります。

国全体が観光地といってもいいほどで、とても短い日数では回りきれません。

それに季節や天候によって感動も違うので、「スイスへはもう何度も来ている」という方も多くいます。

今回、私達が参加したツアーは、そんなスイスの中からダイジェストともいえるような定番コースをサクッと回るコースです。

スイスが初めての方が体験するには、こういうツアーに参加するのが簡単で便利だと思いました。

 
スイスの見どころは、大きく分けて「山岳地方」と「緑の大地」とそれらを結ぶ「観光列車と登山電車」である一方、「中世からの歴史ある市街地」が挙げられます。

そんな中でこのツアーは、

・四大名峰
  ユングフラウ、アイガー、メンヒ(ユングフラウヨッホ展望台)グリンデルワルト
  モンブラン(エギーユ・ドゥ・ミディ展望台)シャモニー
  マッターホルン(ゴルナーグラード展望台)(ゴルナーグレード展望台)ツェルマット
  ベルニナアルプス(ディアヴォレッツァ展望台)ベルニナ・ディアヴォレッツァ駅

・二大急行
  氷河特急(ツェルマット?アンデルマット)
  ベルニナ急行(サンモリッツ?ベルニナ・ディアヴォレッツァ)

・市街地
  ベルン市街

を効率よく(というか駆け足で)回ります。

よく、「日本でいえば九州を横にしたのと同じような大きさの国」と言われるスイスですが、これらの観光地を回るには列車だけでなく、1日目に空港からグリンデルワルトまで来た際に乗ったように「バスでの移動」が中心になります。

正直いえば、長距離のバスに乗っているのが苦手なので海外旅行に積極的になれない私にとっては、心配の種でもありました。

 
さて、今日から本格的に観光が始まります。

今日の午前中は、ユングフラウを見学します。

朝、起きると今はやんでいるものの、昨日の夜降った雨で道は濡れています。

ユングフラウヨッホ

山の方は霧がかかっていて真っ白です。はたして山頂の方はどうなんでしょうか。ちょっぴり不安です。

昨日、出会った他のツアーの方々は、「5日間いたけどずっと天気が悪くてほとんどの山が見えなかった」と言ってました。

せっかく来たツアーで、これでは最悪です。

ホテルで、パンとチーズ、玉子、ジュース、コーヒーの簡単な朝食を済ませ、グリンデルワルト駅まで歩いていきます。

ユングフラウヨッホ

この辺りでも高度は1050mほどになります。

ユングフラウヨッホ

ユングフラウヨッホ

ユングフラウを見学するには、この駅からヴェンゲルンアルプ鉄道という登山列車に乗って、クライネ・シャイデック駅まで行き、ここでユングフラウ鉄道に乗り換え、終点のユングフラウまで行きます。

ユングフラウヨッホ

ユングフラウヨッホ

ツアーのいい所はチケット類を自分で用意しないでいい事。

添乗員さんが人数分のチケットと日本語のパンフレットを配ってくれます。

ユングフラウヨッホ

参考までに、この「グリンデルワルト駅?クライネ・シャイデック駅?ユングフラウヨッホ駅」の往復運賃は、正規料金だと15,000円から2万円弱、割引パスでその半額と、かなり高額です。

ヨーロッパの最高駅まで、あの場所に駅を造り、維持していくのは大変だとは思いますが、個人旅行だとかなり厳しい出費になりますね。

 
待っている間に駅のチケット売り場で、妻が歯車をかたどった記念のピンバッチを買いました。

ユングフラウヨッホ

 
買い物をする時に駅員の方に声を掛けましたが、今まで忘れていましたがスイスの言語について少し書いておきます。

スイスはそれほど大きな国では無いのですが、地域によってドイツ語、フランス語、イタリア語、ロマンシュ語(レート・ロマンシュ語)という4つの言語が使われています。

一番多いのが「スイスドイツ語」と言われるもののようで、私達も来る前に「指さし外国語本(スイスドイツ語編)」というのを買ってきました。

しかし、実際に私達がまわるような観光地やお店では、スイスの人たちはみんな「英語」が堪能で、これで声を掛けてきます。

英語なら多少は会話も出来るので、スイスにいる間中はずっと英語で通していました。

それでも妻は多少は「スイスドイツ語」で挨拶程度の声を掛けていましたが、会話としてなりたっていたかどうかは不明です。

 
ユングフラウヨッホ

列車が入線してきました。8時47分発のクライネ・シャイデック行きです。

ユングフラウヨッホ

線路は急勾配の山を登っていくので、二本の線路の中央に、歯車と噛み合うラックが走っています。

ユングフラウヨッホ

箱根登山鉄道と同じく「ラック・アンド・ピニオン」式ですね。

列車は座席指定ではありませんが、私達のように団体ツアーの場合には車両の外にツアー名と人数の紙がはさんであって車両指定されています。

座るのにお勧めの席ですが、行きは進行方向右側が谷川でふもとの街が見え、左側が山側で高い山々が見えます。

満員でなければどちらの席にいても動いて反対側の景色も見えますが、それよりも重要なのは、「出口に近い席を確保する」ことでしょうか。

というのは、この登山列車はそのほとんどが山のトンネルの中なので、中に入ってしまえば左右どちらも真っ暗で外は見えません。

しかし、途中二ヶ所、駅に停まりそこでそれぞれ5分ほど停車します。

この時に、駅の中にある山の中腹に開けられた窓から外の様子が少しだけ見えるのですが、停車時間が短い割にみんなが降りるので、出口に近い方がすぐに外に出られ、窓の方に見に行けるからです。

 
定刻丁度に列車は動き出しました。

スイスの列車はこれに限らず、日本のように発車ベルとかが鳴ることもなく静かに走り出します。

走り出して4分ほどで、一旦列車は止まります。

そして逆方向に進んでいきます。

スイッチバックされました。

窓から見える上空の風景は、あいかわらず霧の中です。

それでも緑のきれいな斜面が飛び込んできます。

ユングフラウヨッホ

 
スイスの鉄道には「改札」がありません。

柵も無く、プラットホームも普通の地面とつながっています。

何も無くても乗れてしまいますが、その代わりに車内に「検札」の車掌さんが回ってきてチケットにハサミを入れていきます。

この時にチケットを持っていないと、正規料金以上に違反金も加算されて高額な料金を支払う事になるそうです。

 
列車が登るにつれ、斜面に雪が目立ってきます。

ユングフラウヨッホ

そしてとうとう、少し雪が降ってきていました!

さすがアルプス、9月でもう雪です。

ユングフラウヨッホ

 
ユングフラウヨッホ

9時18分、クライネ・シャイデック駅に到着です。

観光写真用のセントバーナードがお出迎えです。

(2500円とかと言ってましたね)

ユングフラウヨッホ

この辺りはもう高度2070mになっていました。

30分ほどで1000m以上登った事になります。

ここでユングフラウ鉄道に乗り換えます。

9時30分、出発します。

この列車は、走り出してしばらくは普通に走りますが、途中からは終点までずっとトンネルの中になります。

当然GPSの電波も届きませんので、上のルートでも鉄道の線路に沿っていません。

行きは途中で2ヶ所の駅で止まります。

トンネルの中の駅です。

ユングフラウヨッホ

ユングフラウヨッホ

外には出られませんが、停車時間がゆっくりで窓から外が見えます。

ユングフラウヨッホ

あいにく霧の中で真っ白です。

はたして頂上は見えるでしょうか。

二つ目の駅も同じく、外は見えません。

ユングフラウヨッホ

 
そして

  そして

    そして

ユングフラウヨッホに到着です。

ここの標高は3,454mとヨーロッパで一番高いところにある鉄道駅です。

ユングフラウヨッホ

駅から下がった展望室から外が見えます!

  晴れてます!

    快晴です!!!

 下界は雲の下でしたが、ここは別世界です。

ユングフラウヨッホ

 
アルプス山脈最大のアレッチ氷河です。

ユングフラウヨッホ

ここには何箇所か、見学するところがあります。

jungfraujoch.jpg

最初に、高速エレベーターで上がって標高3571mにある スフィンクス展望台に行きます。

目に飛び込んでくるのはメンヒ(Monch 4,099m)です。

ユングフラウヨッホ

 
何とも形容のしようのない空の青さですね。

この色はまったく修正とかしていません。

上の「アレッチ氷河」の写真の空の色と微妙に違うのは、撮ったカメラが違うからです。

メンヒを撮ったのはデジタル一眼、Canon Kissで空も青く、多少横長の写真で、アレッチ氷河の方はコンパクトデジカメのCASIO EXILIMで、少し四角に近いものです。

これ以降の写真の色の違いも、撮影したカメラの違いです。

 
ユングフラウヨッホ

西にユングフラウ(4158m)、東にメンヒ(4009m)、南にアレッチ氷河が望めます。

ユングフラウヨッホ

ユングフラウヨッホ

ユングフラウヨッホ

ユングフラウヨッホ

ユングフラウヨッホ

なんともいえない最高の青空、白い山々です。

(※ このパンツ、ニッカポッカではありませんヨ。 もものところに大きなポケットの付いたコーヂュロイのパンツです)

ユングフラウヨッホ

再びエレベーターで降りて、廊下を歩き、スノーディスクという雪原に出てみました。

ユングフラウヨッホ

ユングフラウヨッホ

ユングフラウヨッホ

ここでの見学時間は1時間なので、あまり多くの場所を見ている時間はありません。

それに標高3500mを超える、富士山の頂上にも近い場所なので、あまり早く歩いたり、大声を出したりしてはしゃぐと高山病になってしまいます。

妻はここで絵はがきに切手と記念スタンプを貼って、日本に出すので売店に戻りました。

(届いたはがきがコレです)

swiss4-68.jpg

 
私の方はせっかくなので、もう少し他の場所に行ってみます。

ここはアイスパレスという氷の彫刻のある場所です。

ユングフラウヨッホ

ユングフラウヨッホ

ユングフラウヨッホ

さらに奥に進み別のエラベーターで上ったところに、プラトーテラスという別の雪原に出ます。

少し早く歩き過ぎたようで、多少めまいがしましたが深呼吸をしてゆっくり歩いていると大丈夫のようです。

ユングフラウヨッホ

こんな雪の上ですが思ったより寒くはなく、帽子や手袋は必要ありませんでした。

ユングフラウヨッホ

集合時間が近づいてきたので私も売店に戻りました。

展望室の中でもこんなきれいな景色が望めます。

ユングフラウヨッホ

ユングフラウヨッホ

ユングフラウヨッホ

売店では絵はがきを買ってる人が多かったですね。

ユングフラウヨッホ

ここには、日本の富士山にある簡易郵便局との姉妹提携をした記念の赤い郵便ポストがありました。

ユングフラウヨッホ

外の気温はマイナス10度のようです。

ユングフラウヨッホ

時間になったので再び登山列車に乗り込みます。

ユングフラウヨッホ

女性の車掌さんが検札にきます。

最初に受け取った切符の四方にハサミをいれています。

二つの列車の行きと帰りで四箇所です。

ユングフラウヨッホ

帰りはトンネル内の途中駅には停車しません。

下に降りてくると外は雪です。

ユングフラウヨッホ

ユングフラウヨッホ

クライネ・シャイデック駅が近づいてきました。

ユングフラウヨッホ

 
ここで下車して、レストランで昼食です。

ユングフラウヨッホ

メニューはアルペン・マカロニというもので茹でたマカロニやじゃがいもにカリカリに揚げたオニオンとリンゴのソースがかかっています。

ユングフラウヨッホ

 
食事をしていると、窓の外が明るくなってきました。

外に出てみると青空が覗いています。

ユングフラウヨッホ

ユングフラウヨッホ

ユングフラウヨッホ

ユングフラウヨッホ

 
駅近くのお土産もの屋さんで買い物です。

妻はここでハイジの人形を買いました。

ユングフラウヨッホ

するとレジのオジイさんが何やら引き出しの中を探しています。

ユングフラウヨッホ

「Special Present for You!(特別のプレゼントだよ!) Edelweiss no Oshibana dayo!
」と英語と日本語で言いながらくれたのは、なんと「エーデルワイスの押し花」でした!

ユングフラウヨッホ

生まれて初めてエーデルワイスというものを見ました。

映画「サウンド・オブ・ミュージック」で歌われている可憐な花というイメージとはちょっと違っていましたけど。

あとでツアーの他の方に聞いても、エーデルワイスをもらったのはウチだけだったようです。

 
再び列車に乗って降りていきます。

ユングフラウヨッホ

ユングフラウヨッホ

ユングフラウヨッホ

麓の斜面に立つ家々が見えてきました。

ユングフラウヨッホ

ユングフラウヨッホ

ユングフラウヨッホ

グリンデルワルトの駅に帰ってきました。

日差しが出ています。

ユングフラウヨッホ

駅近くの日本語観光案内所の建物の外にある両替機で、20フラン(1800円)を小銭に両替しました。

ユングフラウヨッホ

 
スイス初の観光だった「ユングフラウヨッホ」、麓の街が雲の中でまったく山の上が見えず、また列車の途中の駅からも外が見えなかったので、半分諦めかけていましたが、こんな最高の天気になって、雄大でキレイな景色を見せてくれました。

とっても幸先のいいスタートになりました。

 今回のルートは、
    ↓ ↓ 

20100926-1002スイス旅行
 

上のルートマップで、ユングフラウヨッホへの鉄道ルートがまっすぐの直線になっていますが、実際には「コ」の字型に曲がっていました。

この区間はずっとトンネルの中だったのでGPSの衛星を捕捉出来なかったためです。

また、帰りのクライネ・シャイデック駅からグリンデルワルト駅までが直線になっているのは、GPSロガーを付けたデイバッグを床の上に置いていたので、これもちゃんと捕捉できていなかったからでしょう。

コメント

  1. waiwaiさんへ、
    今回のスイスツアーで、
    初めて見た本格的な山なので
    感動もひとしおでした。
    お母様はヨーロッパを色々回られたのでしょうか。
    標高3500mと、富士山の頂上並の高所なので
    空気の濃度は平地の3割以上少ないそうです。
    走ったり、大声を出したり、はしゃぐと、
    高山病になってしまうみたいです。

  2. こんばんは。
    ユングフラウンは、昔母親がヨーロッパ旅行の際行ったそうです。
    標高が高いので、走ってはいけないそうですね。
    なんか、頭が痛くなりそう・・・(笑)

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