食道裂孔ヘルニアってどんな病気なの?手術体験記

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■はじめに
 
先日入院して手術を受けていたのが食道裂孔ヘルニアでした。
この病気、患者の数は日本人の10人に一人とかなり多いようですが一般的にはあまり知られていないようなので解説していきます。
これをご覧の方で会社とかで健康診断を受けた方、一度診断結果を見直してみてください。
少しでも同じ病気で困っている方のお役に立てれば幸いです。
といっても私は医療関係者ではないので、あくまで私の体験と調べた範囲のことなので間違っている事もあるかもしれません。正しくはご自身で調べてみてください。
 
ヒトの内蔵は横隔膜で上下に、肺や心臓のある「胸腔」と胃や肝臓、腸のある「腹腔」に上下で分かれてれています。
口から入った食物は食道から横隔膜にある「食道裂孔」という穴を通って胃に入っていきます。


 

■食道裂孔ヘルニアの原因
ところが、この孔(あな)が広がり胃が横隔膜の上、胸腔に飛び出てしまっているのが「食道裂孔ヘルニア」です。
その原因はいろいろありますが、
・加齢による下部食道括約筋が弱くなって孔が広がる
・肥満による腹圧が高くなり胃を押し上げてしまう
・体質的に横隔膜が弱い
などと言われています。
 

■食道裂孔ヘルニアの症状
その症状は出ない人の方が多いので、食道裂孔ヘルニアと診断されても内服薬の投薬だけで経過観察となる方が大部分です。
起こり得る症状としては、
・胃酸逆流
・食べたものの消化不良
・腹部膨満感
などがあります。
 

■食道裂孔ヘルニアの種類
食道裂孔ヘルニアもその内容により大きく3つの型があります。
 
1.滑脱型食道裂孔ヘルニア

   胃がそのまま横隔膜を突き抜けて食道のある胸腔に飛び出ているもの
   この症例の方が大部分だそうです。
 
2.傍食道型食道裂孔ヘルニア

   横隔膜になる食道裂孔ではなくその「傍ら」から胃が胸腔に飛び出ているもの
 
3.混合型食道裂孔ヘルニア

   滑脱型と傍食道型の両方が合併して発症しているもの
 

■わたしの場合
私が食道裂孔ヘルニアと指摘されたのは10年以上前の会社での健康診断でバリウム検査をおこなった結果発覚しました。
その時はじめてこの病気のことを知りました。

 
「要精密検査」とのことでしたので、地元のかかりつけの病院に行きCTや胃カメラ等をやってもらった結果、「まだ具合が悪い等の症状が出ていないので内服薬で経過観察しましょう」と言われました。
 
その後も毎年同じ健康診断で同様の指摘は受けていました。
しかし3年ほど前から食事の後に胃が痛むことがあったので、かかりつけの病院から大きな病院を紹介してもらいさらに検査を受けてきました。
そこで胃カメラやCT検査をおこないましたが、やはりまだ手術は必要なく内服薬での経過観察となりました。
しかし最近になって食事が満足に取れず、胃の痛みもひどくなったので大きな病院で診察をお願いしました。
 
私の食道裂孔ヘルニアの型は手術を受けた最終的にはその「混合型食道裂孔ヘルニア」で、胃が完全に逆さまになて胸腔内にダランとなってしまい、さらに十二指腸まで胸腔内に飛び出していました。


 
私の症状としては、
・食事が通常の人の半分から3分の1しか食べられない。しかし食欲は普通にある
・食事をした後に胃がドンと重い感じで激痛がはしることがたびたび起こる
・喉の奥に酸っぱいものがこみ上げる胃酸逆流がある
でした。
 

■食道裂孔ヘルニアの手術
一般的には食道裂孔ヘルニアで手術を受けることは全国的にも少なく、年間で200件から300件程度と言われているようです。
以前は開腹手術で行われることが多かったのですが、近年は技術が進歩して腹腔鏡下での手術が主流となりました。
私もそれで施術してもらいましたが、具体的にはお腹のおヘソとところと他に5箇所ほど、5mmと14mmの穴を開けそこから器具とファイバースコープを入れて手術をおこないます。


 
手術の時間は3時間半ほどで麻酔が切れて病室に戻るまでで4時間ほどでした。
 
この手術で胃と十二指腸を腹腔内の正しい位置に戻し、ゆるんでいる場所にメッシュを巻いて補強したようです。
食事や胃酸が逆流しないように一部を狭くしてあるそうです。
 

■経過後の状況
手術を受けた当日はもちろんでしたが、翌日も食事はなしでした。
術後2日目になってようやく五分粥を少しと、かなり柔らかくなっているおかずを少々いただきました。
4日目からは全粥になり、退院後が普通食を摂れるようになっています。
ただし食べる量はまだ少なめにしてゆっくりよく噛んで食べています。
一回に口に入れる量も少しづつにしています。 一度のたくさん口にすると食道の一部が細くなっているので飲み込みが悪くつまる原因になるからです。
また、食後すぐに横になるのもいけないのでこれも気をつけています。
でもこれも時間の経過とともにだんだんと普通の生活に戻っていけると思います。
 
最後まで読んでいただけてありがとうございます。
また、もう一度、これはわたしが体験して調べた内容なので間違っている部分もあるかと思います。 かならずご自身で調べて医師の方の指示に従ってください。

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