いつも作っているミニ・ライダースのつくり方を解説しています。
制作時間2時間のすべての工程を撮影して、1時間弱の動画にしてYoutubeにアップしています。
これさえ見えれば、レザークラフトが初めての方でもつくれると思います。
実際に、ワークショップを開催した際にはレザークラフトをまったくやった事のない方でも、4時間弱で完成していました。
普段、レザークラフトではロングウォレットなどの財布やバッグ、バイク用品などをつくることが多いのですが、こんなミニライダースや、ミニベスト型キーケース、ミニチュア・ランドセルなどのアイテムもつくっています。
このミニ・ライダースはバイクのキーホルダーにしたり、バッグに着けたり、ライダーの方へのプレゼントにもおすすめです
※まずは動画へのリンクを貼っておきます。
また、自分でつくるのが難しい方にはネットでも販売していますし、ワークショップの依頼も内容によりお受けできます。
※ このミニ・ライダースの型紙を近々販売します。 ご希望の方はコメント欄にお書きください。
動画の方が詳細にわかると思いますが、主な作業工程はこんな感じです。
用意したのは、20センチ角のミンクルという牛革です 柔らかくて表面のシボの入り方が気に入っています
この上に厚紙でつくった型紙を載せます
必要なパーツはこの一枚からすべて取れます
型は、銀ペンで革になぞっていきます 書いた線はあとでカンタンに落とせます
本体が写し終わったら、襟の部分も型取りしておきます
型紙内側の、カットする線の場所は、くじりなどで点を打ってしるしを付けます
革のカットには、革包丁がよく使われますが、私は大型の工作用カッターを使っています
銀ぺんで型取りした内側をカットしていきます
のりしろを削るときは、棒状のサンドスティックでもいいですが、私はNTカッターのスモールドレッサーを使っています 細かい部分のヤスリヤスリがけや、コバの削りに便利です
裾を折り返してボンドで貼り合わせます
革用の接着剤はいろいろありますが、ここでは皮革用ボンドエースを使っています
ローラーでコロコロするときれいに圧着できます
ファスナーを短く加工します
市販のファスナーでは希望通りの長さになっていないので、必要な長さに加工します
下どめの下にある、下耳の部分を短くカットします
次にうわどめのところの金具をニッパーで開いてはずします この金具は再利用するので壊さないように慎重におこないます
もう一度テープの部分に挟むので、開き具合を調整しておきます
数個分短いところの、噛み合っている金具、ムシをニッパーで壊して取ってしまいます
テープをカットして、端をライターであぶってほつれ止めします
先ほど外しておいた、うわどめ金具をテープに挟んでやっとこで締めて完成です
短いファスナーができました
ファスナーを縫い付けます
左側にくる方は革の前にテープが見えるので幅を狭くカットしておきます
ボンドを塗って貼ります しっかり接着できたら菱目打ちで穴を開けます
今回は3ミリの4本菱目を使いました
菱目は自分から見てまっすぐな位置に置き、左右に倒れないように垂直に立てて木槌で打ちます 裏側に1、2ミリ刃が出ればOKです
使う糸はダブルロウ引きのポリエステル100%の黒いもの
糸の長さは薄い革を二枚重ねで縫う場合は、縫う長さの3倍プラス30センチくらいです
針の通し方は針と同じ長さのところの糸に刺し、そこから1センチのところで再度針を刺し、もう1センチ先でまた針を刺します
そのあとで短い方の糸を針穴に通し、針先を上につまんで持ってから、先に短い糸を下にいっぱいまで引きます
その後で長いほうの糸を下に引いて、二本の糸を軽くからませればOKです
糸の反対側にももう一本、針を同じように付けておきます
縫い方は基本的な平縫いでおこないます
針を裾側の一番最初の穴に通し左右の長さを同じにしてから、表側の針を裾を回してから裏側の同じ穴に刺して手前に引きます
次に手前に出てきた針をひと目先の穴に手前から奥に刺します
そして今度は裏側の針を、同じ穴に奥から手前に刺します
手前に出たその針を、またひと目先の穴に手前から奥に刺します
あとはこれの繰り返しだけです
端のところまで縫えたらひと目分だけ戻って縫い両方の針が裏側にくるようにします
縫い目から2ミリほど残してハサミでカットして、ライターの炎の横に糸がくるように革を曲げて近づけます 糸がチリチリと短くなったら、すばやくライターの金属の平らな部分を押し当ててつぶして固定します
まっすぐきれいな縫い目にしたいので、菱目を打つラインをあらかじめマルチステッチンググルーバーで引いておきます
前身ごろと後ろ身ごろを縫い合わせます
前と後ろ、それぞれの革のおもてとおもてを内側にして合わせる、なかおもてにします
なかおもてで縫い終わったら、本体を裏返します
本体の前身ごろのファスナーを開け、ダブルビーのライダースにすると、襟の部分は革の床面が出てきます
ここに、別に用意した襟パーツを貼って、銀面が見えるようにします
よりリアルに見せるためにダミーのファスナーを付けます
今まで制作したミニ・ライダースと並べてみました
襟の固定用にスターのかしめを使ったり、肩のところに肩章、エポレットを付けたものもあります
内側にキーケース金具を付けて、鍵を下げられるようにもしています
もっと小さなサイズや赤いライダースもかわいいでしょう
バイクやバッグにつけたり、プレゼントしても喜ばれると思います
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