初代ビートルの象徴「三角窓」と忘れられない思い出

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1976年式フォルクスワーゲンビートルの内装

初代フォルクスワーゲン・ビートルといえば特徴的なのが、このドアの三角窓です。

今のクルマではほとんど見なくなった装備ですが、これがとても便利でした。

走行中に三角窓を少し開くと、外の風が車内に入ってきて夏でも意外と快適。
エアコンが当たり前ではなかった時代には、自然の風を利用する大切な装備でした。

そして、この三角窓には忘れられない思い出があります。

ある日、デートで山道を走り、景色の良い場所にクルマを停めてしばらく眺めていました。

そしてクルマに戻った時、気が付きました。

鍵を車内に閉じ込めてしまったのです。

今のようにスマホもなく、ロードサービスを簡単に呼べる時代でもありません。

たまたま近くで速度取り締まりをしていた警察官の方に事情を説明すると、数人がかりで三角窓を揺すってなんとか開けてくれました。

昔のクルマは、こんなところにも人との温かいつながりがありました。

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ポルシェにもつながるリアエンジン構造

初代ビートルがリアエンジン・リア駆動なのは有名ですが、実は後のポルシェにもつながる基本構造です。

フロントフードを開けると、そこにあるのは荷室。

ただしエンジンが後ろにあるため、トランクスペースはかなり小さめでした。

フォルクスワーゲンビートル フロント収納

積んでいたものといえば、非常停止板と少しの工具くらい。

今のSUVとは比べものにならない収納力ですが、不思議とそれでも旅行やキャンプへ行っていました。

ビートルの驚きのウォッシャー液システム

このスペアタイヤには、実は面白い仕組みがありました。

スペアタイヤの空気圧を利用して、フロントガラスウォッシャー液を噴射する仕組みです。

スペアタイヤのバルブからゴムホースが伸び、中央のタンクへ接続。

ウォッシャーレバーを操作すると、タイヤの空気圧で液が押し出されるという非常にシンプルな構造でした。

しかも考えられていたのは、ウォッシャーを使いすぎて空気圧が下がりすぎないようになっていたこと。

スペアタイヤの空気圧は走行用タイヤより高めに設定されていました。

昔のドイツ車らしい、機械的だけど合理的な設計です。

ただし、このゴムホースが劣化すると大変なことになります。

突然、ハンドル付近からウォッシャー液が噴き出して、シートがびしょ濡れになることがありました。

しかも私は2回経験しています(笑)

よりによってデートの日の朝、乗り込んだ瞬間に発生したのも今では懐かしい思い出です。

空冷水平対向エンジンとビートルのエンジンルーム

空冷ビートル エンジン

こちらがリアフードを開けたところ。

空冷水平対向4気筒エンジンが搭載されています。

古い1200ccモデルと比べると、1584ccエンジンはかなり詰まった印象でした。

左側のベルトでつながっているものはクーラー用コンプレッサー。

当時、ビートルにクーラー付きというのはまだ珍しかったと思います。

ちなみに正式には現在のような「エアコン」ではなく「クーラー」。

冷房能力はそれほど高くありませんでしたが、付いているだけで特別感がありました。

左右の銀色のジャバラパイプはヒーター用。

エンジンの熱を車内へ取り込む昔ながらの暖房システムです。

純正パイプは劣化して破れてしまったため、ホームセンターで購入したアルミダクトへ交換していました。

バッテリーはエンジンルームにはなかった

ビートルに乗った人以外は意外と知らないと思いますが、バッテリーはリアシートの下にありました。

整備性は少し悪いですが、寒冷地でバッテリーを少しでも寒さから守るという意味がありました。

ドイツの厳しい冬を考えた設計だったのです。

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